君を愛した2ヵ月間

山田笑夢々

第1話 いつもと変わらぬ日々

「リア充どもの~ばかやろおおおおおおおおおおおおお!!」



ふくきみかなえは29歳彼なし。もちろん独身。

12月にもなり、辺り一面がクリスマスムードの中、恋人と幸せそうにしている『リア充』と言われている人種に対して心の中で盛大に叫んでいた。言葉に出ていたかもしれない。


かなえは恋人もおらず友達こそ少ないが声をかけるとまあまあ付き合ってくれる知り合いはいた。

だからか、恋人がいない物寂しさはあったものの、なんとなく毎日を適当に過ごしていた。


[今日ひま?]


かなえがLINEを送る

受け取る知り合い


[また肉屋か?]


そう、いつも肉屋で二人呑んだくれて2,3軒いく貴重な繋がり。



この日、肉屋へ行かなかったら

この日、二軒目に行かなかったら

この出会いはなかった。




肉屋でほどよく酔って


「よっしゃ、二軒目行くぞ!!」


かなえの掛け声で二軒目に行く。

いつものお店、何も変わらず呑んだくれ。

最近のかなえの変わらずな日常。


二軒目でしばらくすると、知り合いの呑み友がくる。

「よぉ、ひらっちょ~」

「おぅ、りょーさん」


なんて会話が繰り広げられている。私は知らない人。


「ひらっちょ~、久しぶりに会ったんだからもう一軒いこうよ~。」

「どうしようかな~、久しぶりだし行っちゃうか~~。」


酔っ払い特有の会話だ。それでも楽しそうだから着いて行こうとかなえは決めた。

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