第6話 ひとり。

父さんはね、星になったんだよ。

だから昼間は会えないけど、空からいつも見守ってくれる。

父さんの葬儀が終わり、人の波が引いたころ母さんがそんなことを言った。


ノータの心がそれは嘘だと叫んでいる。昼間は会えないんじゃない、この先どんなに望んでも願っても父さんには会えっこない。

ベットでの上で小さい体をきつく丸め毛布をかぶると、今日町の人達が肩を落としながら話していたことひとつひとつ思い出す。


「本当に運が悪かったとしか言いようがない」

「まったくだ、うさぎを狙った弾があたっちまうなんてなあ」


「なんでまた森の方なんかに」

「パン作りに使うハーブを採っていたいたらしい。白い仕事着のままだったから、白うさぎに見えたのかもしれん」


「それにしたって、あそこは銃を使っちゃいけない区域じゃなかったのかい」

「そうなんだよ、撃った本人が雲隠れときちゃどうしようもねえ。よそ者だったかもしれねえしな、近頃増えてるらしいじゃねえか」


父さんは星になったんじゃない、銃で撃たれ殺されたんだ。

ノータはひとり、ベットの中できつくきつく毛布を握りしめた。

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