当然の結末


ボクが制服のボタンを


プチプチと外し始めると、


告白してきた子が最初は戸惑い


「や、八重坂さん!?」


と、オロオロしていたが、


ボクはそれを無視して


無言で脱いだセーラー服をパサリと落とし、


スカートのファスナーをジーッと下ろして


下着だけの姿になった。


「…………。」


すると相手は口を閉じるのを忘れたように、茫然とし固まっている。


それはそうだよね。


"コレ"を見たのだから。


"コレ"とは


やけに色白で華奢な細い身体中、


余すことなく付けられた切り傷の事。


古いものから新しい赤みを帯びた痕が、


ボクの全てを物語っている。


痛ましそうにこの身体をただただ見つめる彼。


「これでも、ボクの事好きって言える?」


「……ッ!」



…やっぱり。


ボクは脱いだ衣服を手早く着て、


こう告げた。


「これで分かったでしょ?用は済んだからボク、帰るよ。それじゃあバイバイ」


相手の返事を待つ間も与えずその場から立ち去った。



「…ふぅ」


なんか疲れたなぁ。


ボクはいつまで同じ事を繰り返さなければいけないのだろう。


一生?


嫌、と言うよりメンドクサイな…


だって、告白してきたのは向こう


なのにいつも決まってそう、


ボクじゃなくてアナタ達が傷付いた顔をするから。


ボクにどうしろって言うのかな?


それならもういっそ、


ボクなんかと誰も関わらなければ良いのに。


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