第13話 またいつかどこかで

 私は今日2016年10月28日にアルバイトを辞めた。辞めたというよりは正確には、「休職」扱いなのだが、実質的には辞めたような形である。それというのも私が現在ちょっとした病気で通院していて、そこでドクターストップがかかった。という訳だ。最後の最後は友人とアルバイトをしたいな等と思ってはいたが、結局現実にはそんなうまい話があるはずもなく、最後は大学生のアルバイトの人と仕事をした。友人はどうやら勉強が忙しいらしく今月は1回もバイトに入っていない。全くどうやって来月をやり過ごすつもりなのか私には検討もつかないが、もはやそんな事はどうでもいいのである。私はこのアルバイトを辞めたのだから。数えてみればおよそ10ヵ月程バイトをしていたようだ。長続きしたほうなのかもしれないし、短いのかもしれない。初めてのアルバイトだからそんなこともよく分からないのだが、これもまた今となってはどうでもいい事なのだろう。アルバイトを辞めた私の生活は特に変わり映えはしなかった。金の問題ならファミリーカードで済む。それに連絡1本である程度口座に振り込まれるので金には困らない。私が今困ることは、絵里に居候だとか、ヒモだとか言われることである。まぁ確かに仕事はしてない訳で親の金で生活している訳だが、絵里のバイトの金を使っている訳でもないのにヒモだと言われるのは少し癪に障るが、まぁ良い。居候の身には違いない。絵里は相変わらずアルバイトをしている。まぁ、まだ4ヵ月くらいだが続けているのは偉いと私は思う。

 私が言うのもなんだが、絵里も別に生活費に困ったり、家賃に困ったりしている訳ではない。彼女は自分の趣味の為にアルバイトをしているのである。ファッションだったり旅行資金だったりするらしい。明確には教えてくれないが、そこそこの貯金はあるらしい。旅行資金というのは私が例のカードをグレードアップさせたら、飛行機やホテルのルームグレードアップやらポーターサービスやら何やらお得らしいので、2人でフランスのパリへ旅行にでも行くか。と私が言い出したから貯めてるのであろう。それすらも教えてくれはしないから、あくまでもこれはヒモ男の推測に過ぎない訳だ…

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