死して異世界へ

腹痛人間

第1話

「いつまで寝てるの!いつになったら学校に行くの?うちには大人になってからも育てていくような金はないよ?」

母の罵声で一日が始まる。


俺の父は、酷いアル中だった。毎日飲んで帰ってきて、俺達に散々暴力を振るった。


最初は我慢していたが、耐えられなくなり、母と家を出た。


俺はその間、父からのストレスを発散するように同級生を虐めていた。


その為、俺は逆に虐められるようになった。


人を虐めていたのだから、当然の報いだ。


しかし、弱い自分は逃げた。




俺はいつも後悔をする。

俺はこんなクズみたいな自分が大っ嫌いだ。



母に迷惑をかけている、という罪悪感に押し潰されながら生きていくのなら、いっそ死んだ方がましだ。


俺は家のドアを開け階段を登る。


俺はアパートの屋上に出た。


ラノベみたいに、死んだら異世界とかに召喚されたりするのだろうか…


そんな馬鹿な事考えながら、俺は屋上から飛び降りた。


「今までありがとう。こんな自分で本当にごめんなさい。そして、さようなら」


一瞬激痛が走ったが、すぐに世界が真っ黒に染まった。




俺はいつも、後悔をする。

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