冷たい男と不思議な女。二人は、友達。

独特の台詞回しから醸し出される、本作特有のリズム感を感じました。
ゆるゆると話す女性と、畳みかける男。

その二人の間に挟まれて、小道具として第三の立ち位置を見せる「時計」

この三者が絶妙に絡み合い、まるで本作を読むこと自体が、時間感覚の齟齬を生じさせるかのような、不思議な感覚に陥りました。

そして、そんな不思議な空間の中でも確かなことは、間違いなく二人は友達であり、それ以上の存在にもなりうるだろうということでしょうか――。

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