たすけて

 さっそくだが俺は死ぬ。俺は死ぬ寸前にこのページを書いている。

 最後の最後で俺はドジを踏んだ。珍しくおセンチな気分になっちまって、ベテランの俺としたことが判断を誤った。せめて後世に何か残せればとこれを書いている。俺はボルティスを看取った後、忘れないうちに奴とのやり取りを手記にしたため、そのあと奴の戦斧で門を叩き割った。何故そんな事をしたのかは分からない。普通に開ければいいじゃねえか。完全に俺は酔っぱらっていた。そもそもガーディアンがいた時点で気を付けるべきなのだが、まさか遺跡の大半はほぼ埋まってて、あそこは最上階で門が門ではなくてだなんて思わねえじゃねえか。でかすぎんだろ。門改め窓をぶち割るとそこは塵一つない、それこそ王侯貴族しか使わねえようなゴージャスな寝室で丁度窓の下にベッドがあって、そこにはそりゃあキレイなおヒメさまがねていた本当にきれいだこんなにきれいなヒメは見たことない特にその頭にはえたまっかに光る長いツノ。やばいやばいやばいホンモノ中のホンモノだまさか直系がこんなとこにいるとは、さてはこの山のメダマはこいつかそんなことひとこともきいてねえぞモトジメのクソヤロウしずかにたちさったらおきないでいてくれるかしらそうしようせめてそのかのうせいにかけようあっふところにいれたませきがひかりだしたギャリーてめえみちづれにしようってのかばかやろうおひめさまのおめめがひらいたルビーみたいですごくきれ

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