第15話 早すぎるフラグ回収

「どうぞ、お入りください。」


俺達は前からマロン、俺達、剣の流星の順で入る。さて、気を引き締めよう。


「マロン?そこに居ては謁見者が見えないではないか。」

「失礼しました。こちらが以前お話しした、」

「ギンです。この度は魔物であるはずの私ごときの為にこのような機会を作って頂き、誠に感謝しております。」


「あ、アイリスです。えっと…」

「アイリス…?アイリスなのか?」

「…うん。」


アイリス、いきなりタメる。どうやらフラグ回収らしい。


「(アイリス…どういう事だ?)」

「ごめんなさい。私、この国の第三王女なの。本当に黙っててごめんなさい。」

「えっ…て程でもないや…」


正直予想してた。ただフラグ回収が早すぎるなってくらい。

でも第三王女か…わがままなあの人寒さ故にラー〇ャンの服やら作らせたりする某氏を思い出させる。


「心配したんだぞ!いきなり東アルマリス森林の中に入ったと聞いた時には心臓が止まったかと思ったんだぞ…!」

「だって…」


「…本当に良かったですね。アイリス…アイリス様はダモルザバス亜種に襲われていましたよ。死体はここにあります。」


ダモルザバスというのはグリフォンとバシリスクを足して4で割った―――決して2じゃない―――ような魔物。Sランクだから、ニナンダとも互角なんだよな…しかも亜種。この世界の亜種は更に強い個体という意味モ〇ハン仕様。強さは倍以上だ。

ほんと命はなかっただろうね。俺が気づいてよかったよ…


「なんという…本当なのか?アイリス…」

「うん。とても怖くてあまり覚えてないけど、確かに襲われたのはこの魔物だった。」


「…しかしですな?国王様。どこまで行こうと最後は魔物。我々を出し抜くための嘘という可能性もございます。」


そういったのは大臣。顔に焦りの色が見える。

「悪いがそれはない。そうしたところで俺に得がないからな。?」


そうやって俺達が騒いでいると、凛とした声が響いた。

―――皆様、落ち着き下さい。

何を隠そう。そう言ったのはちょロリ駄エルフこと、マロンだった。

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