7話 「傭兵30人 VS 獣耳のゴロツキ10人②」

ぶろぐvar

http://suliruku.blogspot.jp/2016/10/730vs10.html


昼間から暇そうにしている若者(ふりょう)が8人集まった。

犬耳や猫耳が生えた獣人の少年達だ。こんなにたくさんの同胞がいるなんて僕はなんて幸運なんだろう。


『若者と書いて不良w』

『まだ、物量では叔父の軍勢が遥かに上回っている件』


僕の命令を聞いてくれるか不思議だ。

彼らから見れば、今の僕は普通の三歳児にしか見えないから、たぶん、信頼してくれるはずもない。

だが、ここで指揮系統をはっきりさせないと――確実に、目の前の少年達の誰かが死ぬ。

相手は傭兵集団だ。生活するために人を殺めるプロなのだ……プロと言っても、三流程度の腕だろうけど。

僕は鬼になったつもりで、偉そうにする。


「いいか!お前ら!

僕の作戦に絶対に従うんだ!」 


「「サー!イエッサー!」」 


「なんで、そんなに物分りが良いんだ!?

訓練受けまくった新兵じゃあるまいし!」


「「サー!イエッサー!」」


なんと、不良達は右手を上げて敬礼を返してきた。

なんだ、こいつら、可笑しいぞ。敬礼って軍隊とかに入ってから学ぶものだろうに……。


『覚醒前の犬さんが、喧嘩を売ってきた不良どもをボコボコにしたんだお』

『汚い仕事をたくさんやらせましたぞ!』

『気にしちゃダメだ!汚い仕事とか聞いちゃダメだ!』

『べ、別に、これは伏線じゃないんだからね!』


……きっと、この邪神どもは、本当に碌でもない事をやらせたんだな。

不良に敬礼を覚えさせるなんて、並大抵の事じゃない。

でも、今はそんな事よりも、叔父の手下達を――徹底的に殲滅する用事を済ませるのが先だ。

素直に従う駒がこれだけあれば、各個撃破戦も容易い。


「いいか!

お前らと、僕を含めても合計10人だ!

敵の総兵力は80人だが……そのうちの30人がこの村の近くで、ズボン脱いで可愛い獣娘をレイプしてファックしている最中だ!

久しぶりに女と接するせいか、オッパイ揉んだり、舐めたりして、何時間もかけて獣娘を嬲る気満々でRー18だ!わかったな!

今のお前らの気持ちを叫んでみろ!」


「「許せねぇー!殺してやるー!」」

「「生き埋め用の穴を用意するべきだと思いまーす!」」


「よし!その気持ちを奴らにぶつけてやれ!

敵軍は戦力を分散しているから、一つ一つ地道に皆殺しにするぞ!

僕が石を投げたら、現場に突撃するんだ!勝手に突撃したら後で制裁するからな!わかったな!?」


「「サー!イエッサー!」」


「それじゃ、僕の後についてこい!

無駄話をしたら川に放り込むぞ!

敵に気づかれた時点で、不利になる!

しかし、僕の指揮通りに動けば、お前らは生き残る事ができる!」


「「サー!イエッサー!」」


しかし……なんで、こんなに素直に従うんだろうか?

よっぽど酷い事を、覚醒前の僕にやられたのか……?

獣人をこの状態にする方法って、悪質な洗脳しか思い浮かばない気がする……。

ん?ホワイトが僕の事を頼もしそうな感じに見つめている。彼女の青い目が優しげで綺麗だ。思わず見蕩れそうに――


「さすがは未来の夫殿。

拙者もやる気がでてきました。

どうです?全てが終わったらベットでしっぽりと――」


「三歳児は精通してないよ!子種でないよ!?

僕の幼い感動を返せ!」


『犬さんが一番うるさい』

『しー、静かにするんだお』


まだ、作戦行動中じゃないから良いんだ。邪神ども。

でも、こうやって時間を浪費する訳には行かないな。

可愛い獣娘達が凌辱されて、殺される危機に貧しているのだ。

僕がやらなければ、誰が彼女たちを助けるんだ!


「……行動を開始する!

僕は遠くにいる相手に語りかける事ができるから、何時でもお前らの行動を把握しているぞ!

わかったな!

襲撃の合図が届くまで、絶対に攻撃を仕掛けるなよ!」


「「サー!イエッサー!」」


三歳児に大人しく従う不良。

お前ら、自尊心がないのか!?


『その心のツッコミは、幾らなんでも理不尽だと思うお……』


こうして僕は――人生で初めて、獣人による獣人のための小さな軍隊を結成した。

損耗が全く許されない、敗北も許されない軍隊だ。

きっと、僕の人生を戦略シミュレーションRPGにしたら、史上最大のクソゲーとして売られる事になると思う。


【今まで黙っていましたが、犬さんのスキル・レベルがたくさん上がった、以下略】


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【内政チート】「現実と異世界間を行き来できるなら、何を売って大儲けする?」



(´・ω・`)犬さんと書いて、北朝鮮を支配する金一家の伝説と読む


(ノ゜ω゜)(ノ゜ω゜)どういう事だ!?


(´・ω・`)三歳児の頃から無双なんて、誰も信じないでしょう。


(ノ゜ω゜)(ノ゜ω゜)(あの一家、ゴルフで全ホール、ホールインワンしました設定とか平然とするもんな……)


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