第2話 ねこ と なまえ

〖戸倉家 圭護の部屋〗

祖父の知り合いの獣医、松本さんに診てもらった結果、風邪と栄養失調だということだった。僕が拾った時点で生まれてから1ヶ月くらいだったらしい。

「お前も大変だったんだな…」

落ち着いて寝ている猫の頭を僕は撫でた。

茶の間を猫仕様に変えて猫のトイレなどを設置してくれていた松本さんが僕の肩をたたいた。

「圭護、準備はできたぞ。俺はもう帰るけどその猫の名前、ちゃんと考えるんだぞ?」

「わかりました、ありがとう松本さん」

「おう、んじゃまたな!なんかあったら電話しろよ」

ペットを飼ったことない僕にとって名前をつけることは初めてのことだった。

「見た目からつけるとクロとかかな?」

「いやまてよ、そのまますぎるのも....」

そのとき、拾った日を思い出しひらめいた。

「雨......雨にしよう!」


名前が決まりホッとしたのも束の間、その数分後に鳴る携帯のLIWEに書かれていた同僚からの言葉が少しばかり自分の人生を揺るがすことになるなんて思っても見なかった。


旬[テレビ付けてみろ!!大変なことになった]

旬[兎に角テレビのニュースをみてくれ!!]


----次回へつづく


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