遊びの保険(300字SS)
チェーンソーで邪魔な大木を切り倒す。掘り起こした深い根は切り刻んで均してしまう。
てこの原理で岩をどかす。どうにも動かないのなら発破という手も考える。
拓いた土地を整えていく。柱の土台に石を据え、これぞと見込んだ木を立てる。
穴ぼこだらけの床を敷き、風の吹き込む壁を据える。それも『味』だと苦笑しながら、日が暮れるまで土にまみれて汗をかく。
休日毎休暇毎、仲間と通い続けた秘密基地。
馬鹿だねと呆れられても。
なんでわざわざ、言われても。
3Dプリンタでたった数日の時代でも。
不自由な自由を酔狂だと嗤われようと。
*
本気でやるから遊びという。
*
「マグカップ、忘れた」
「ほい、タブレット」
保険には電書魔術があればいい。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます