明日、あなたの元に行ける筈だから、僕は──

一族の『掟』として、人間を食さなければならない青年、ウル。
桜、雪を想起させる、あまりに病的な女性、ノラ。
二人は出会ってはならなかったのかもしれない。けれど、ファントマイルやジャルム、スカボロー・フェアを通して互いを知っていく。

色彩豊かな文章から紡がれる、平穏、焦燥、絶望、暴走、そして儚さ。
読了後、きっとあなたも地面に叩きつけられる感覚を味わうことだろう。


個人的なことですが、ノラという名前、綺麗なのに可愛くも感じます。凄い不思議。

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