空気は嫌いだ

誰か、この空気をどうにかしてくれ…心の底から、俺はそう思っていた。この澱み険悪なムードの中で食事をするなんて何処かの阿呆位だろう…。

まぁ、気長に……してる時間すら、無いのだが…。


「下の名前で呼ぶな…803番。それとも、早くタヒにたいのか?」

そう冷たく東雲が言うと、䴇杜が…


「いや、タヒにたい訳無いやろ〜?まぁ、何時かタヒぬ訳やけどー…」


少しさっきより真面目?な声音で、言うと、部屋の外で盗み聞きしていたヤツが入ってきた。


「なぁ〜に、看守長と言い合ってるんです?他の囚人も、見ているのに?」

苦笑しながら椎莵が言い放つと……


少し頬んな空気が流れ…俺が席を立ち、出ていこうとすると椎莵が


「何処へ行くんです?今から、清掃ですよ?」


は?セイソウ……何で俺が掃除なんか、しなきゃなんないんだ?俺は此処から、一刻も早く出たいのに…そんな事は誰も聞いてくれないと思うが…


「えぇ…同室者同士が、一緒に行動して下さい…まぁ、逃げても無駄ですけどね…次に清掃場所を説明するのでよく聞いてください、1度しか言いませんからね?………………」


淡々と椎莵が話していく中で俺はぼーっとしながら聞いていた。少し呆れていたし?



まぁ、この空気が楽しかったのかもしれないな。あの日迄は……。此処の事を知るには時間が足りなかったようだ………

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