幻界血風譚

白山基史

拝啓、ゴミ捨て場にて

 ……このようなタイトルだと、どういう意味か分かり辛く、父さんと母さんには余計な心配を抱かせるかもしれません。これはこの場所で出会った人達が、今私が居る場所を表現した言葉です。

 私はゴミ捨て場、という言葉から一般的に連想される酷い場所ではなく、良き人々が沢山いる場所だと思うのですが「郷に入りては郷に従え」の精神でこのようなタイトルにする事にしました。

 さて、余計な前置きはここまでにして。そちらでは行方不明の扱いを受けていると思いますが、とりあえず私は生きています。

 私の今いる場所は、そちらのどんな手段で探しても、地図には絶対に載っていない場所です。いわゆる異世界でしょうか。

 そちらと似た所も多いですが、見た事も聞いた事も無かったような物が沢山あって、驚きっぱなしです。父さんと母さんに出来る限り伝える為、私はこれを書いています。

 現状出す方法がないので、自己満足の域を出ませんが、いつか出せる時が来ると信じて、頑張って書いて行こうと思います。

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