第3話 自分とデッキを信じて

「あのさ、リョウくん。僕のカードを返してほしいんだけど…」

「あ?またお前か。そうだな…いいぜ返してやっても」

「本当に?」

「ああ。だが」


リョウくんは周りのみんなを呼びみんなが集まってきた。


「何だよリョウ、何かする気なのか?」

「お前ら聞けよ!俺とマモルは今からカードバトルをする!

そして負けた方が相手にデッキを全部やるというルールだ。


「ははは、それは面白そうだな!」

「やれやれー!」


「そんなの僕いやだよ!」

「じゃあ返さねぇー弱い奴とは戦いたくないからな」

「そんな…」


勇気を持て!

テイマさんの言葉が胸の奥で鳴り響いた。

もし僕がここで勇気を出せば何かできるかもしれない。

信じてみよう。このデッキを。自分を。

怖いけどやろうって思ったんだ。大切な1枚のために。


「いいよ!受けて立つよ!」

「そうこなくっちゃな。ほらデッキ出せよ」


僕はデッキをカバンから取り出した。

そのデッキはテイマさんから貰った大切なデッキだ。

だからこそ負けたくない。そう思った。


「準備はできたな!じゃあバトルだ」


僕の使うデッキはどのカードもパワーが弱くて

リョウくんのカードとまともに戦っても勝てなかった。

だからこそ場にあるサポートカードをうまく組み合わせて戦った。


サポートカードは

パワーを2倍にするカード、

パワーを+5000するカード

攻撃の対象を変更させるカード

味方のパワーを1体に与えるカード

攻撃回数を1回増やすカード


この5種類がメインだった。


「弱っちぃカードばかり出しやがって、ほらパワーを2倍にして攻撃だ」

「対象変更カードで攻撃対象をプレイヤーの自分にする」


ダメージはたまるけどこれで僕のカードは守られる。

そして僕の場は整ったんだ。


「くそ!まさかコンボがあるなんて」

「リョウくん、これで終わりだよ」



勝てたんだ。勝てたんだよ。

始めて勝利した時のことはずっと忘れられないほど嬉しかったんだ。





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