二人の思いが静かに積もっていく、少し異端の恋の物語

第49話まで読んでのレビューです。
時間を戻す能力を持つユキという青年、そして不治の病に侵されてる奈美、この二人の物語が交互に描かれていく物語です。それは奈美の日常と出会い、ユキの過去と現在の思い、そういった物語が時に触れあいながら、静かに静かに積もっていきます。
物語は一章のキリがよく、語り口の良さもあってどんどんと読み進めていけます。ユキの持つ能力が発現していく過程などはSF的でもあり、二人の出会いは抒情的で、それでも真ん中には恋の物語がしっかりとあって、と様々に物語は変転していきながら飽きることがありません。
物語は佳境を迎えたあたりだと思います。
ぜひラストまで連載を追いかけて欲しい物語です。

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