子どもと大人、生徒と先生


子どもと大人の違いって何?


そんなことを言う人がいたならば


先生と生徒の話をしてあげよう


そうだな、これはちょっと長くなるが


いつか「教えて」の本当の意味が


わかるかもしれないお話さ


僕たちが生徒と呼ばれる人になる


それに付随して先生がいる


生徒が先生に「教えて」と願うなら


先生は君たちの希望に答え


物語の続きを話すのさ


竜や剣が出ることは稀であるが


現実というものが面白いことを


どんな風に教えるのかわからないが教えるんだ


それは先生が生徒の時の先生のお話で


怠け者の先生やサーカスのような先生が一生懸命に戦ったこと


真面目な先生が大失態をやらかしたこと、大勢の先生が泣き叫んだこと


阿呆の話が知識となって今があること、それは二度とあってはならないこと


先生が感じたこと、先生が訴えたこと、先生が描いたこと


それを教えてくれるんだ


生徒がいなければ先生はいない


先生がいなければ昔の先生はいない


生徒がいなければ先生は一生なれない


願わなければ一生現れない鎖なのさ


そこで、1人の少年が言った


「子どもと大人の違いって何?」


今、私が先生として許されたのならばこう教えるだろう


違いはないよ。でも、生徒と先生はいるんだ。


君たちが「教えて」と願うから僕たちがいて


僕たちもたまに先生に「教えて」と言うから


その先生も答えるのさ


「いつか、先生になりたい」と願うなら


もっと「教えて」と願いなさい

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