第21話 アルコール依存症

在職中、40代の単身赴任時代には通い付けのラウンジがあった。平日は、ほぼ毎日、ここで日付が変わるまで飲んでいた。ウヰスキー。1日にボトル1本あける日もあった。浮いた話には触れない。アルコール依存症に焦点を絞ろう。40代のころだから、ゼロ年代だ。会社をやめたのが、50歳の時、2011年。アルコール依存症と診断されたのは、2018年、57歳の時だ。この頃は既に貧困に転落していた。地活で悪友が出来た。毎日、私のマンションで飲んだ。ハイボールを1日に7本程度。それも、朝から飲んでいた。アルコールを抜く日は無かった。

最初は、午後6時以降の1、2本なら良いと言っていた主治医も、それが出来ないと分かると態度が変わった。抗酒剤、シアナマイドが処方された。これを飲んでハイボールを飲み、呼吸困難になって救急車を呼んだこともある。在宅でシアナマイド。危険な治療だった。1,2ケ月の断酒には成功した。しかし、いつでもやめられると分かると飲む。それに、飲まないと自我が壊れる。一長一短なのだ。結局、やめられず、いろいろあって精神科を転院した。2019年の秋のことだ。

2020年、内科での血液検査で、γーGTPが3000という信じられない数値が出た。内科から精神科へ手紙が行き、アルコール依存の専門病院に入院した。任意入院だった。しかし、禁断症状が出てギブアップ。4日で退院してしまった。

以降、レグテクトという抗酒剤が処方はされているが、飲んではいない。副作用があるからだ。ハイボールは1日平均5本。朝から飲んでいる。

末期症状になった。余命1年と言われた。食事をとらなくなった。100キロ近くあった体重は73キロまで落ちた。栄養補給にエンシュアを処方してもらった。今度は食欲が出て、体重が88キロに戻った。僅か、4ケ月での出来事だ。

いま、2021年11月29日。γーGTPは下がったものの、未だ600だ。胃の中に常にアルコールがある感じ。ただ、アルコールによる問題行動はない。

飲むのは、角ハイボール濃いめの350缶を、1日に約5本。1本184円。5本で920円だ。年間30万円以上。痛い。

飲みたいという欲求を抑えられない。ちょっとは、アルコールを抜きたい。飲まないと精神が不安定になる。これが末期症状だ。

いまは、節酒という考え方もある。昔は、1滴も飲んではいけないという治療が主流だったが、新しい考え方が出てきたのだ。

さあ、アルコール依存症ね。あと何日、生きられるかな。入院するつもりは、ありません。断酒するつもりも。真に、末期的だ。

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