第4話

「どうして早く言ってくれないんですかぁ!! ああぁん、やだやだ、師匠、死んだら嫌ですぅ!!」


 と、泣き叫ぶノエル。

 クローデットは否定したつもりだったがどうやら通じていないらしい。


「あぁ、なんてこと。師匠、きっと貴方のことだから、愛弟子である私にその重い病を移すまいと、何も言わずにそっと姿を消してしまう、そういうつもりだったんですね!!」


「いやいや、だから違うって」


「涙なくしては語れない、師弟愛。あぁ、師匠、どうして、貴方は私の師匠なの」


「ホント、どうしてだろね、このおばかちん」


「安心してください師匠。託された王国最高魔術師の仕事は、立派に務め上げてみせます!!」


「だから違うって言ってるでしょ!!」


 戻ってきなさいノエルと、クローデットは暴走少女の頭を叩いた。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る