ディズニーにぶん殴られそうな

大学二年生のときに、授業の関係でロシアに渡った。ロシアの民芸品といえばマトリョーシカ。高い土産物屋から安い屋台まで、様々なところで手に入る代物だった。


安い屋台は手作り、手描きであることが多いので、一点ものが手に入る確率が高い。可愛いオーソドックスなものだけでなく、ネタに走ったものも多かった。


ちょくちょく見かけたのが、歴代大統領。ハゲとフサフサが交互に出てくる。


そして、「中国産」と言われても疑わないレベルの、ディズニーキャラ。


一番ひどかったのはプーさんシリーズで、いくら曲面に書くのは難しいと言っても、小学二年生のときに校内イラスト大会で私が描いたプーさんの方がマシなレベルだった。


いや、似せすぎた方がやばいのだろうか。オリジナルキャラに見えるくらい崩れていた方が、逃げ道があっていいのだろうか。


私のイラストの方がやばかっただろうか。


プーの中身は、ティガー、イーヨーなどが続き、一番小さい米粒大の人形は、二色のピンクで塗り分けられていたのでピグレットだと思う。


マトリョーシカの中心、一番小さい人形には、過度の期待を抱いてはならない。大抵、小さくて描き込みきれない。大きくても描かない人は多い。描いてあるものは総じて高いので、学生では手が出なかった。


ちなみに、崩れたプーさんは実家へのお土産になった。

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