他人の自己満足を嗤うな

三文士

第1話 他人の自己満足を嗤うな

とにかく筆がのらなかった。


来る日も来る日、カクヨムでアクセスと★の数を気にしてはダラダラと気紛れな更新をするばかりで読む方にとってもテンポが悪い。


このままではダメだ。そう思い、かねてよりの心の師に相談したところ「とにかく書きなさい。何でも良いから書きなさい。それが貴方の為なんです」というありがたいお言葉をいただいた。


「何でも良いから」という言葉にほだされて、また性懲りも無くエッセイを始めてしまった。連載中のファンタジーと旅行記を放り投げた状態でエッセイを書いている。数少ない読者の方に申し訳ない。読む方も良い加減にしろという気持ちだと察している。


しかしながら敢えて言わせて欲しい。


どうやら私は長編連載に向いていないみたいだ。


いや、怒らないで。聞いて欲しい。その振り上げた拳を一旦静止して聞いて欲しい。


「そんなん長編書いてりゃ誰だって思うんじゃボケ!!お前の根性が足らんのじゃ!」


という言葉が何処からとも無く聞こえてくる。ごもっとも、至極ごもっともである。だが仕方ないのだ。


拙作の度重なる一次選考漏れによりモチベーションは削がれに削がれ、残りカスしか残っていない状態である。パンツでいうなれば、もはや局部丸出しの状態である。つまり諸兄方には、私が今このエッセイを机に向かい背筋を伸ばし、局部丸出しの状態で書いていると想像していただければより親近感をもって拝読していただけると思う。想像するかしないかは個人の自由だが。


とにかく度重なるミクロな挫折を味わいながら、それでも書きたい!誰ぞに褒めていただきたい!という卑しい自己顕示欲から逃げ切れずこうしてまたエッセイなんぞを書いている。我ながら実に浅ましい。


こんな私を許して欲しい。薄汚く、卑しいこの「★がりな豚」である私めをどうか許して欲しい。


今書いていて「★がりな豚」という表現が気に入った。どうぞ諸兄方には気兼ねなく使っていただきたい。


自分で言うのも何だが、私は真面目で実直な人間だ。しかしまた同時に、かなり不誠実な人間でもある。いま風に解りやすい言い方をすると真面目系クズなのだ。別に自慢はしていない。これでも反省はしている。少しだけ。そんな私なので「完結させる」とか「ガンガン更新します」とか言っていても、いつどこで消えるか解らない。だから今のウチにせいぜい褒めていただきたい。だから気軽に読める感じのエッセイを書いている。


「自分を不誠実だなんて‥そんなに卑下しなくても」


と思う方もいらっしゃるだろう。安心して欲しい。私は本当に不誠実な嘘つきだ。その証拠に、私には心の師なんぞ存在しない。物書きをする人間として、なんかそんな奴の存在をほのめかしておけば格好良いかなと思って。そんな奴が私をそそのかした事にしておけば中途半端な連載ばかりでも怒られないかなと思って。


そんな気軽に気持ちで、今後やっていこうと思っている。是非とも軽い気持ちで付き合っていただきたい。


ちなみに表題は言うまでもなく、名作と名高い山崎ナオコーラ先生著の「人のセックスを笑うな」のパロディである。だが私自身、原作を読んだ事はなくしかも映画の方に至っては


「んだよコレ!蒼井優の濡れ場はいつあんだよ!!」


という具合に、中身そっちのけでレンタルしていた。ファンの方々には申し訳ないが、その程度の思い入れなので決して期待しないで欲しい。ただタイトルのインパクトがすごかったので、程よくパクらせていただいた。


以上の事から、私がいかに不誠実でクズであるかお解りいただけたと思う。


それではまた。


かしこ







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