その身に「知性」と「決意」の角を備え。迷い、引き返しながらも道を探り、山の頂を目指さんとするケモノよ。

蒼月狼

第一篇

その身に「知性」と「決意」の角を備え。迷い、引き返しながらも道を探り、山の頂を目指さんとするケモノよ。

ただ見守るだけ。


時に声を掛け。


時に水を与える事もあるだろう。


だが、進むその足を、私ごときに止めることは出来ない。


目指す、雲で見えない頂を。


私も登る。


後に続くのか?


別の道を行き、時々すれちがうのか?


途中で止めてしまうのか?


その場所で「再開」はあるか?


その場所で「喜び」はあるか?


迷っている間に「それ」は行ってしまうぞ。


その「至高の姿」に焦がれるなら。


頂での再開を信じて。


喜びを信じて。


ただ登れ。

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