そもそも、「銀」が悪魔に有効なのは何故?

「長野市役所ダンジョン課」本編でも、銀は魔獣に対する有効な対抗手段として用いられています。


RPGなんかでは、銀の剣が悪魔族に対して有効なのは定番の設定ですね。


古くはゴシックホラーにおいても、吸血鬼や狼男にダメージを与えられるものとして登場することがあります。


今でも「銀の弾丸」で一撃必殺の特効薬的な意味のスラングとして通じるようです。



さて、ファブリーズにツッコミを入れるのに、銀にツッコミを入れないのはなぜですか?


昔からの定番だから?



確かに、いわゆる「光りモノ」はそれだけで神聖なもの、魔除けに効果があるとされる向きはありますが、実は銀についてはもう少し踏み込んだ歴史的経緯が存在します。



ひとつには、「貴族の食器として銀が好まれた」こと。



ユーゴ―の「レ・ミゼラブル」でも銀の食器は重要な小道具として登場しますが、当時、銀の食器は上流階級が好んで使いました。


これは単に贅沢品としてではなく、ある実用的な目的があります。



それは、「毒殺を回避するため」。


銀は毒物によく含まれる硫黄と化合し、黒く変色する特性を持っているのです。

(毒物となるのはヒ素ですが、それを含む毒を作りだすためには硫砒鉄鉱を精錬する必要がありました)


そのため、「毒殺よけ」のために銀が食器に用いられるようになったというわけです。


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