カンフーで最強を目指す俺は五人姉妹にリンチされた

@U-sei

第1話

「アンタには全然足りない」


 日没。空は暗くなっている。


 太陽が沈んでいる。夕日を背にしながら地に膝を落とし、立ち上がることが出来ないほど傷だらけの少年がいた。


 少年は黒いカンフー服を着ている。


 風が傷にしみる。


 周囲には木々が生い茂っているが、林の中に木造の道場がある。恐らく、少年はそこの道場の人間なのだろう。


「何が.....だ?」


 膝まづきながらも彼は言った。彼が見上げる様にして見ているのは同じくカンフー服を着ている茶髪の女。


 彼女のカンフー服は左が長袖に対して右が半袖という特徴的なデザインをしている。長い髪の毛が肩にかかっている。


 つり目の彼女は少年を蔑むように見下し、彼の質問に答えた。



「アンタには功夫クンフーが足りない」

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