往年

吹き荒ぶ風と雨の中、空色のジャンパースカートを着て赤い靴を履いた少女が倒れていた。「ここはどこ?」と少女。「上野公園」「私、どこへも行けないんだわ」「JR動いてるよ」「帰りたくない」周りに散らばる錠剤は溶けかけている。虹を超えられないなら、やっぱりお家が一番だ。

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