あまねく人の意思は世界の一部と云えるか、ボコイ!

第3章『地球獣+ボコイ』まで読みました。

現状の舞台の中心は明治時代の日本。
異国の地に渡り、更にそこから日本に帰って来たリョーマ。

そしてその近しい子『おいら』と、リスのような大きさの地球獣ボコイ。

史実を元に、発想を練って遊んで、遊んで練った、そんな大胆不敵な話の構成です。
読んで面白く、愉しく、胸が踊ります!

ボコイは人の言葉を発音はしません。
しかし、
人間の営み、幕末を熱く生きた剣士や革命の士の生きる姿さえ悠然と見届け、
時に(恐らくボコイにとってささやかに)介入し、彼らの意思をより純粋な形に昇華させて、未来に挑ませているかのような、
そんな超然的な精神を、ボコイは持っています。(持っていると、私は感じました)

話のスケールが大きいんだよなぁ。
ワクワクするでしょう、そりゃあさ!

リョーマのように未知の事柄に対して素直に見る視野を持たせてくれながら、同時に『おいら』のように歴史の偉人とボコイを隣人として、人間と世界を知る事も出来る。

楽しみの幅のスケールも広く大きく取っていてくれている、そんな雄大な作品です。