48 お寝坊・お別れ・最後の念

【お寝坊】


 朝、メイドさんが飛び起きました。

「寝坊しました! 申し訳ございません五月様……っていない?」

 カチャ……。

「ただいまぁ♪」

 五月先生、お出かけしていたようです。

 朝のお散歩でしょうか。


「五月様、お口に何か付いてますですよ?」

「フレンチトーストモーニング食べてきた」

「えーっ!」

 えーっ、いいなぁー。


「お前、これからは時々寝坊していいぞ」

「五月様ズッコイ……。あそこのモーニング美味しいのに……」

「うん、美味しかった」


「・・・」

 メイドさん、次はおふたりで行かれませ。




【お別れ】


「う〜」

 メイドさん、半べそです。


「メイド、どうしたんだ?」

 心配した五月先生が声をかけます。

「あっという間でございました。これでもう、皆様とお別れだと思うと……」

 ぐすっ!


「なんだそんなこと」

「そんなことではございません」

「心配ない。これからも私たちは、カクヨムの世界におるじゃないか」

「そうでございますね」

 にこっ!


「皆様、いつでも絡みにいらしてくださいましね」

 おふたりとも、非常に絡みにくいキャラクターかと……。




【最後の念】


 五月先生とメイドさん、きちんと正座をしています。

 五月先生のご挨拶です。

「いかがでしたでしょうか。私たちの日常に、クスッとしていただけましたら嬉しい限りです」


 メイドさん、最上級の笑顔でお別れです。

「最後は五月様とふたりで、皆様に幸せが訪れますように! の念をいたします」

「え、私も?」

「あい。せーの……」


『ンンン〜〜〜、バッ!』

「それでは皆様、またお会いする日まででございます」


 ひと月半、ありがとうございました。

 おしまい……じゃないんですよ、実は。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る