第32話ペットロスから立ち直れない妻に  

月8日 Sun.

ペットロスから立ち直れない妻に  

●わたしはリリを失ったペットロスからぬけだしつつある。

●妻はそうはいかないらしい。離れの床の間にとりあえず骨壷と遺影をかざった。その前で、ときおり涙をながしている。あまり泣き過ぎて、目蓋がはれあがっている。

●仮りの祭壇の前に籐椅子を置いた。わたしも毎朝椅子にすわる。リリと会話をかわす。すると気分が安らいでくる。リリは美人薄命。ひとつひとつのしぐさがとてもかわいらしかった。でも、幼い時から病弱だった。ねむっている時がすごくながかった。キッとなくだけで、あまりお話はできない猫だった。あるいは、言葉がうまくでなかったのかもしれない。ほとんど鳴かなかった。

●不妊手術に連れて行く時、道路にとびだした。トラックにひかそうになった。

●その時の顛末をショートショートに書いた。

●リリを忍んで、元気なころの、リリを妻と、思いだしながら、今夜は夜通し語り明かそう。 

5月9日 Mon.

ペット殺処分反対運動に署名した。

●先日宇都宮まででかけた。

●駅の二階デッキで「ペット殺処分反対」の署名運動をしていた。

●リリと別れて悲しんでいるわたしたちは喜んで署名した。

●そこで、ふと思いだした。

●殺処分反対のショートショートを書いたことがあった。

●それが下記の作品です。前にもブログに転載しましたが、もう一度載せますね。GG的には、かなりの傑作だと思っています。いい歳をして、自画自賛。笑っちゃいますよね。


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