その種はいつか芽吹くだろうか

世界的に有名なミュージシャンの死が問い掛ける。人一人の命が地球より重いなんていうのは寝言であり、それぞれ違う。親兄弟、子ども、恋人、為政者、宗教家、芸術家。果たして誰の命が最も重いか。
彼の言葉は、種となって、いつか世界のそここで芽吹くだろうか。きっとその花や実すらも、人は利用するのだろうけれど。
〝命の重さ〟について言及されている作品にはいくつかお目に掛かったことがありますが、今作もまた臓腑にずしりとくる読後感でした。きっと問い続けなければならないのでしょう。出会えて良かった作品でした。

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