最終話 レンタル屋の天使

「どないや?」


 一階の店舗でパソコンの液晶画面を見ながら村尾さんと引き継ぎの話をしていたところに、店長がひょいと顔を出した。村尾さんが、伝票の束でぽんぽんとカウンターを叩きながら陽気に答える。


「順調ですよー。店長、すごい子見つけてきましたね」

「せやろ?」


 店長は得意げだ。


「とっても飲み込みが早いの。パソコンの扱いはわたしよりずっと上手だし、お客さんとのやり取りや電話応対もスマート。とても未経験とは思えないです。すごいわー」

「ははは。せやろな。でもなあ」

「はい?」

「ルイの一番の売りは、やる気や。どんなに優秀でん、それぇなかったら終いやから」

「そうね。私は安心して引退できますぅ」

「それはそれで残念やけどな。村ちゃんのめでたいことやからしゃあないわ」

「あはは……あ、それと」

「うん?」

「ルイくんがなんぼ優秀でも、いきなり一人じゃきついですよ。わたしの時には葛西くんが時々来てくれてたけど、彼も終わりなんでしょ?」

「そうなんや。あいつはコスパが悪くてな。切った。あと一人か二人はもうちょいマシなバイトが欲しいんや。せやけど、こっちは単価がやっすいからなあ……」

「うーん」


 さすがに、私一人でも大丈夫ですとはまだ言えない。村尾さんと一緒にやれるのは、あと二週間くらい。そのあとは、実質私一人になる。正直、不安がないと言ったら嘘になる。

 でも、その逆のこともある。私は楽しみ楽しみでしょうがないんだ。だって、三階で客を取ってた時とは正反対だもの。お客さんは私を借りに来るわけじゃない。借りるのは、あくまでも店にあるレンタル品だ。私はお客さんの要望を聞いてスケジュールを調整し、レンタルの手続きと代金清算をするだけでいい。

 そして、お客さんとのやり取りはごくごく普通。裏を読む必要なんかないし、与太話だってし放題。私が望んでいた会話の訓練を、余計なバイアス一切なしでこなすことが出来る。やる気にならない方がおかしいよ。


「そういや、ルイ。住むとこどうなったんや?」

「ああ、ルームシェアすることにしました」


 村尾さんが、すかさず話に首を突っ込んできた。


「へえ、今風ねえ。同い年くらいの子?」

「いいえー。私の八つ上の女性ですー」


 ずどーん……村尾さんが派手にずっこけた。


「いてててて。み、見かけによらないわねえ」

「ルームシェアですから、色っぽいのはなんもなしですよ。私はここでの勤務と予備校通いで、部屋には寝に帰るだけ。彼女もそれに近いでしょ」

「それにしたって……」

「あはは。私が男なら、いろいろあるんでしょうけどねえ」

「え?」


 私の無性を知らなかった村尾さんは、目がテン。


「ちょ……どこからどう見ても男の子に見えるんだけど、違うの?」

「そうなんや。なあ、村ちゃん。ルイはな、男でも女でもない。性がないんや」

「うそ……」


 絶句してる。


「でも、そうは見えへんやろ?」

「ええ、男にしか」

「それなら、男やと思って付き合うてくれてええ。ルイは嫌や言わんやろ」

「構わないですよー。私はどっちでもいいんです。こだわりはありません」


 村尾さんが、わけわからんというように頭を抱えた。


「せやけどな。ルイに性がないんは、俺にはありがたいことなんや」

「えー? どうしてですかー?」

「色絡みのめんどくさい話は、先にぜえんぶカット出来よるさかいな」

「そ……か」

「ルイが、どうしてもどっちかになりたい言うんなら話は別やけど。ちゃうやろ?」

「無性が私です。それ以外はノーサンキューです」


 こそっと突っ込んでくる村尾さん。


「あ、あのさ」

「はい?」

「それって、恋愛関係アウトなんちゃうの?」

「アウトですねえ。今のところ興味もないし、実際そんなことに気を散らす余裕はないです」

「ううー」

「でもね」


 突っ込みに苦笑を投げ返す。


「今は興味ないというだけ。一生かどうかはまた別です」


 それを聞いて、村尾さんがほっとした顔を見せた。


「だってねえ」

「うん」

「こうやって毎日村尾さんの幸せそうな顔を見せつけられたら、やっぱり妬けますよう」


 わははははははっ!! 三人で大笑いした。


◇ ◇ ◇


 そうなんだよね。私は、性がないから恋愛とかそっち系はずーっとシャットアウトするつもりだった。全然興味がないし、私には意味がないかなあと思って。でも、恋愛かどうかは別にしても、人を好きになるという経験はどうしても欲しい。そこが欠けたままだと、結局私の居場所はどこにも見つけられなくなると思う。


 好きなもの、好きなことを見つける。その中には、必ず『人』が刺さりこんでくる。例えば、私が筋金入りのメカフェチだったにせよ、そのメカを作っているのは神様でも石ころでもなく、人なんだ。

 私が人への興味を失ったら、性がないことによる悪影響以上に世の中から異端視されるのは間違いない。実例があのおじいさん、柳谷さんなんだ。自分を無理やり立てようとして周りの人たちを無差別に蔑むと、ああなってしまう。自分の悲惨な末路を見せつけられるようで、ぞっとするよ。


 だから私は、人とのやり取りにタブーを作らないつもりだ。性がないゆえに不可能なことがあるっていうのは事実だ。でもそれは、これからしたいこと出来ることの中のわずかな欠損に過ぎない。なしうることをポジティブに考えて、歩いて行きたいんだよね。

 これまでずっと真っ白けだった学歴と職歴の欄は、これから私が自力で埋めていける。性の有無には全く関係なくね。同じように、私の中で埋め切れていなかった心の空白は可能な限りカラフルなパーツで埋めていこうと思ってるし、そう出来ると信じてる。


 ……とか考えながら、お客さんが電話で問い合わせてきたレンタル品の在庫をパソコンで確認していたら。見知った顔が、ひょこっと店先に現れた。


「お? トムじゃん。どしたー?」

「いや……あれからどうしてるかなーと思って」

「まじめに働いてるよー。もうすぐ引き継ぎ終わりで、これから私が店舗を切り盛りするから」

「そっか……」

「あ、そういやさ」

「うん」

「トムはバイトしないの?」

「う……」


 速攻で顔をひきつらせたトム。そうだよなあ。見るからに対人バイトは苦手そうだもんなあ。


「いや、今のところ私だけでも何とかこなせそうなんだけど、レンタル品のチェックとかスケジュールの確認とか、もう一人くらいは手が欲しいんだよねー」

「ふうん……」


 裏方でやれそうな気配を嗅ぎ付けたんだろう。トムは俄然乗り気になった。


「それって……僕にも出来そう?」

「出来るんちゃう? 客さばきは私がするし」

「うん。じゃあ……まじめに考える」


 やりぃ!


「バイト代は安いと思うけど」

「いや……それより就職前にバイト経験……積みたい」

「バイト、やったことない?」

「……うん」

「それは私も同じだよ。やろうよー!」


 私には、店長からもらった貴重な縁がある。それを前向きに、有効に使いたい。先生ともトムともね。

 店に人が寄ってきた気配を感じ取ったトムが、急に慌てだした。


「あ、じゃ、じゃあまた来るわ」

「履歴書持ってきてねー」

「分かったー」


 そそくさと歩き去るトムの背中を、やれやれと見送る。まあ、トムも徐々に慣れるでしょ。裏方って言っても一日中ヤードにこもることは出来ないし、電話応対もしないとならないからね。練習あるのみさ!

 バイト仲間を確保出来そうなのが嬉しくて店先でにまにましてたら、明るい女子学生の声がどおっと飛び込んできた。


「ええー?」

「ちょっと、かっちょいいじゃん!」

「ユウ、どこでみっけたの?」

「ないしょー」


 女子中学生の集団が、店の前にわらわらっとたかった。わはははは。ユウちゃん、いっぱい引き連れてきたなあ。


「いらっしゃいませー。何をレンタルしましょうかー?」

「お兄さんを!」


 一番やり手っぽい女の子が、はいっと手を上げてろくでもないことを言った。こらこら。


「残念だなあ。私は除外品ですー。ごめんねー」

「ちぇー」


 その子の後ろでぶうっと膨れていたユウちゃんが、前の子のどたまをべしっと叩いた。


「ちょっと、ミネっ! 抜け駆けなしっ!」

「えーん」


 そらあもう、賑やか賑やか。鶏小屋さえなかったら、自分もこういう中にいられたんちゃうかなと。ちょっとだけ痛みはあるけど。でも、何より今が大事。商売商売だ! 閑古鳥が鳴いてるよりは、賑やかな方がずっとマシさ。


「お兄さんは、ジェニーと仲良くやってるみたい?」

「はい! 二人してピアス穴増えましたけど……」

「だははははっ! あっちこっちにぶすぶす穴開けて、よくやるよねー」

「ううう、わたしはあんなん絶対したくないー」


 そこに。友達からテンポよく突っ込みが入った。


「ええー? ユウって、そういうのめっちゃ似合いそうじゃん」

「やだよう」

「こんじょなしー」

「なんだとう?」


 ぱたぱた駆け回って友達とじゃれあうユウちゃんを見て、ほっとする。

 ユウちゃんも、最初に会った時にはどっかおどおどしてて、集団になじめないみたいな雰囲気があったんだよね。でもお兄さんの囲い込みが緩んだことと興味が外に向いたことで、友達がうんと増えたんじゃないかな。無理に背伸びしないで、そのままでいいと思うよ。


「じゃあ、またー」

「またねー」

「ばいばいー」


 賑やかな女の子たちの声が、さあっと遠ざかって行った。


「ルイ」


 その反対側から突然声が掛かって、慌てて振り向いた。


「はい? あ、父さん。どうしたの?」

「レンタルしたいものがあるんだけど、在庫をチェックしてもらえるかい?」

「なんだろ? うちにありそうなもの?」

「鳥かごさ」

「あー、そうかあ」

「最初から買うと、やっぱりだめだったっていう時にゴミ増やしちゃうからね」

「だよねえ。ちょっと待って。すぐチェックする」


 私がパソコンに向かおうとしたら、村尾さんが助け舟を出してくれた。


「あるよー。鳥かご。でも、あんまり出ないものだから、ヤードのどこにあるかがなあ」

「あ、あるなら探します。探し物は得意だもん」


 父さんとの応対を村尾さんに任せて、ヤードに回る。ぐるっと見回した私の目に、クラシックなデザインの鳥かごがぽんと飛び込んできた。下ろす時に、苦笑混じりに願を掛ける。


「私の代わりに、しっかり役目を果たしてきてくれよー」


 ばたばたと走って戻り、カウンターに鳥かごを置く。


「ありましたー」

「わ! さすがねえ。目がいいなー」


 父さんが、それを聞いて目を細めた。


「そうだな。いろんな意味でね」


◇ ◇ ◇


「ただいまー」

「おかえりー」


 結局、先生との同居はアパートやマンションではなく、古くて小さい平屋の一軒家を借りて始めることにした。集合住宅だと私たちの関係を変に勘ぐられるかも……そういう先生の懸念には配慮しないとならないから。でも、それは杞憂だと思う。だって、私たちのスケジュールは本当に合わないもの。

 先生が昼勤の仕事を始めたから、昼は二人ともいないし、夜は私が予備校に出かけちゃう。来年の入試をクリアしたら、予備校のところが大学になるだけ。確実に顔を合わせるのは朝と深夜だけだね。

 でも。それでも先生には、同居人がいること、人の気配があることが大きな安心感なんだろう。私はまだ先生に勉強を教えて欲しいし、その時間がわずかでも交流のチャンスは確保出来る。それに家賃や生活費は完全折半だから、お互いに依存や負担を感じなくて済むし。

 誤算やハプニングなしに順調に共同生活が滑り出したことで、先生は見るからに落ち着いた。いつも付きまとっていた『疎外感』ていう厄介者さえ遠ざけられれば、そんなにいつもいつも自分を恐怖で縛り付けなくても済むでしょ。私と同じで、馴れだよ、馴れ。


 先生との勉強タイムが終わって、就寝前の一服。ホットミルクとプリッツの小袋で、小腹を満たす。


「ねえねえ、ルイくん」

「なんですかー?」

「今回のって、ルイくんにとってはすっごいどろどろだったと思うんだけど……よくこなせたね?」

「まあね」


 残っていたミルクを一気飲みして、ふうっと息をついた。


「ねえ、先生」

「うん?」

「鶏小屋を脱出するなら、使えるものは全部使わないとならない。あれがいや、これが嫌いじゃあ、最初から無理なんです」

「うん」

「母と植田さんの拘束は、異常であっても悪意じゃない。その『異常』のところを見るか、『善悪』のところを見るかで、使えるツールが変わります」

「そうか……」


 怒りの代わりにプリッツを思い切り噛み砕く。ぼりぼりぼりっ!


「私の感情ってことで言えば、二人にされたことは絶対に許せませんよ。でも、それをどんなに許せないって激怒したところで、鶏小屋の鍵が開くことはない。絶対にない」

「うん」

「それなら、私に使えるまともな材料を集めて組み合わせていくしかないんです」

「なるほどね。束縛ではなく心配、逃亡ではなく自立……っていうことね?」

「はい。これまでどうだったかっていうのもそう。私が白紙の部分をさかのぼって埋めることは出来ないんです。それなら、これからの白紙を塗る絵の具は、出来るだけ明るい色のを使いたい」

「ふふ。そうだよね」


 その後先生は、しばらく目を瞑って何か考え込んでいた。


「わたしも……もう少し自由にしてあげないとだめなんだろうな」

「どういうことですか?」

「自信がない。自信があるけど、そう言えない。自分がいつも歪んで、ぎしぎし軋んでる。言いたいこと。でも言えないこと。それが自分の中だけでぐるぐる回ってて、出口がどこにもなくて、息苦しくて息苦しくて……」

「うん」

「レンタル屋さんに行った時は、もう限界だった。誰かに頼ったらだめだって分かってても、もう一人で……立てなかったの」

「そんな感じでした」

「でも……ルイくんに突き放されて。いや、それより」


 ふうっという吐息の後で、先生がぱちっと目を開いた。


「わたしよりずっと条件の厳しいルイくんが、自分の持ってる知識と意思とツールを残らず全部使って必死にあがいてるのを見て。わたし、なにやってるんだろって」

「うん」

「そう思ったの。わたしは自分に出来ることを何もしてない。ただ壁に向かってぶつぶつ文句言ってるだけ。情けない……」


 頬杖を突いた先生が、目を伏せた。


「わたしがもうちょっとましになるためには、自分をもう少し広いところに出してあげないとだめだったんだ。ルイくんは、わたしがもう外にいるじゃないかって言ったけどさ」

「違うんですか?」

「違う。わたしは、わたしからちっとも出られなかった。ルイくんにとってのご両親のところ。鶏小屋を作った人。わたしの場合は自分自身だったの」

「なるほど……ね」


 どんぴしゃ、予想通り。でも……きっかけさえあれば、これからは間違いなくこれまでと違ってくると思う。あとはきっかけをどう活かすか、だけだよね。


「まあ、ぼちぼちやりましょう。私も先生もいっぺんには出来ないですよ。少しずつ、出来ることから。それしかないです」

「そうよね。ねえ、ルイくん」

「はい?」

「お母さん……は?」


 そこだけは、離れた私にはどうにもならない。植田さんに任せるしかないんだ。


「私たち以上に時間がかかりますよ。でもどこかで距離を置かないと、本当に心が砕けてしまう。私はもう母の天使ではいられないんです。悪魔ではないけど、天使でもないんです。同居を続けても、母が私を制御することは完全に出来なくなる」

「そうよね」

「徐々に距離を空けるのが一番理想だったんですけど、鶏小屋がある以上絶対に無理です」

「うん」

「だから、母が鶏小屋はもうないということを現実として認識出来るまで、実家には帰りません」


 母のことだけじゃない。私自身の心境としても絶対に帰りたくないんだ。鶏小屋を壊しても、跡地が残っている限りすぐ再建されちゃうから。


「そうかあ。悲しいね」

「でも、私は悲観してません」

「え?」

「植田さんが……父が診る患者は、今度は母一人になるんです。辛抱強くて温厚な父は、きっと上手に母に寄り添うと思います。なんてったって夫婦ですから」

「そっか。ルイくんは、どこで植田さんとお母さんの関係を知ったの?」

「まだ先生が来てくれてた時に、薄々ね。でも、はっきり夫婦なんだろなあと確信したのは、先生が来なくなったからです」

「ええっ?」


 先生がのけぞって驚いてる。


「そ、そうなの?」

「植田さんに全依存していた先生がうちから逃げ出すなら、よほど大きなアクシデントがないと」

「ううう、見抜かれてたのか……」

「いや、勘がいいからわかったんじゃないです。先生が危険信号をだだ漏れさせてたんですよ」

「うん……」


 やれやれ。


「私はとことん運が良かったんでしょう。母も父も私を本心から心配してくれてた。だから私は、巣立つまで心に大きな傷を負わなくて済んだ。あとは、私が自分の足でちゃんと歩き回れるように鍛えるだけです。他の人と比べて、そんなに大きなハンデじゃありません」

「タフだなあ」

「ちゃいますよ。タフになったんです。優秀な飼育員のおかげでね」


 ぱちん! ウインクしてみせる。苦笑いした先生が、よっこらしょと立ち上がった。


「さあ、そろそろ寝ましょ。わたしも……恋活がんばらなきゃ」

「おおおっ! 前向きですね」

「だってこのまんまじゃ、不毛な二十代で終わっちゃうもん。そんなのやだあ」

「はははははっ!!」

「んもうっ! 笑いごっちゃないわよう」


◇ ◇ ◇


 まいど! レンタルショップハッピー店長の中里や。いつもうちの店ぇつこてくれておおきに。おかげさんで、一階も上もようけ繁盛しとるわ。うちの店ぇ、貸せるもんなら何でも貸すで。せやけど、上手につこてな。雑ぅにつこたらあかんで。


 ほんでな。うちには他の店にぃない、ごっつい売りがあんねや。ええか? 店に天使がおるんや! ほんまやで! 正確に言やあ、天使だったやつやけどな。愛想よくて、話好きで、すっとぼけの天然で、いつもにこにこしとる。めっちゃええやつや。天使の羽ぇむしったらあんなんなるんやないかぁ思うけど、やつは天使ぃ言われるんをすっごい嫌がる。


「私は天使なんかじゃありませんよ。こんな生臭い天使がいたら大変です」


 ひっひっひ。あいつぅイジるとごっつおもろいんや。せやから突っ込んだれ。


「いやいや、白くてん黒くてん生臭ぅてん、天使は天使やないかい」


 ほしたらな、にっこり笑うてこないに切り返しよったわ。


「あはは。もし私が天使だとしても、天使ってのは貸し出し品リストにないんです。レンタル出来ませんからねー」



   *** F I N ***


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