無駄なものは、無駄ではない。

オタクと呼ばれる人種は、1つのものを深く突き詰めるという意味において、職人に近い。
本来そういう行為は、突き詰めれば突き詰める程に世界は広がっていくのだが、
このエッセイは突き詰めていっているのに世界が広がる気配が全くない。
終わりのない堂々巡りを延々とやっているのだ。
端から見れば全て無駄な動きなのである。
そんな作者をみて、人は言うだろう。
「なんの為にそんなことしてるの?意味ないじゃん」
そういう人間は気づいていない。
「無駄」にこそ、人生の機微が詰まっているのだと。

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