作者が三年間耐え抜いた世紀末ヒャッハー的集団との心温まる(?)日々。

 こんな高校実在してたのか? ドラマだけの話じゃね?
 と思ったあなた、この作品は想像や取材で書けるものではありません。
 アルファベットが書けず、基礎学力が根本からおぼつかない彼らが取れるコミュニケーション手段はもっぱら暴力。

 さらにトイレの中は、腐女子が泣いて喜ぶ女子禁制BL薔薇の世界とは似て非なる、実際の男色世界。
 学生の本文である勉学をしたいというだけで普通科教師に暴力を振るわれる倫理観が破壊された世界。
 ここは核戦争後の世界でしょうか? いえ核は落ちていません。
 とはいえ、『全員俺の精神安定のために死んでくれ』と毎日願い、今日に至るまでの心の傷を負った。その人生にはただただ同情の念を禁じ得ません。

 こうしてネット小説で公表してくれている作者さん! ぼくは敬意を表するッ!!

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