もし誰もが就きたい職業に選別されることなく就けて、生計を立てられる。不採用という概念の存在しない社会が訪れたら……

この社会では、お客さんや支えとなる職業の人がいなければこの職業は成り立たない。という概念も存在しないものとする。


就業者人口で最も多くなるのは小説家、漫画家、画家、作詞・作曲家といったクリエイター業だろう。

次に芸能人、声優、俳優、歌手、演奏家といったテレビなどで活躍するタレント業。

三番手にプロ野球選手、プロサッカー選手といったプロスポーツ選手が来ることだろう。

さらに、無職・ニートの数は限りなく0に近づくはずだ。

犯罪の数だって限りなく0に近づくことは間違いないだろう。

鬱病その他精神障害者、自殺者も数も大幅に減らすことが出来る。

その他世の中が抱えるありとあらゆる社会問題が劇的に改善される。

現代社会は、職業に人数制限・年齢制限がある選別社会である。

一般企業に就職するなら書類審査、筆記、面接といった就職試験。

クリエイター業には作品審査が課される。

そうでもしないと現状、社会が成り立っていかないのである。


誰もが就きたい職業に選別されることなく就けて、生計を立てられる。不採用という概念の存在しない社会。

そんな文字や言葉で表せば極めて単純だが、古代から現代に至るまで数千年、実現出来たことはなく、未来永劫実現されることのない理想郷に、出来得る限り近づけていくことが21世紀の人間社会に課せられた使命である。

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