カクヨムというプラットフォーム その1

『カクヨム』はローンチ仕立てのまだ若いサイトです。良いところが一杯あるのだけれど、痒いところには全然手が届いていいません。


 実を言うと筆者は、自らの経験から、『カクヨム』はエッセイに向いていないと思っています。

 それはエッセイという分野を評価する上で、重要な(正確には、筆者が重要だと思っている)2つの傾向が無視されるシステムだからです。


 実際に2つの例を挙げてみましょう。

 拙著の『犬を飼うということ』と、『あるアニメ製作スタジオの終焉について』で実際に起きたこと、及び今起きていることです。


『犬を飼うということ』は、筆者が飼っていた愛犬ピーチーとの思い出を綴ったものです。3月初旬に書き始めたときには愛犬はまだ元気で、3月の末に天国に行きました。あまりのショックに1か月半ほどの中断期間をおいて、ゴールデンウィーク明けに再スタートしたところです。


 本作は本日6月3日の時点で星★は76個、累計PVは6400ちょっと、毎日のPVは50~100の間です。

 週刊ランキングの順位は、本日こそ神風が吹いて18位なのですが、普段はランク外に消えており、最早正確な順位が何位なのかも分からないほどです。

 月間ランキングも普段はランク外にあります。


 本作は、ニッチなファン層に支えられて、ずっと長く読まれ続ける性格のコンテンツと言えるでしょう。ある意味これは、エッセイの王道とも言えるものだと思います。


 敢てキャッチフレーズいうか、タグライン的に言うと。

 ~ニッチなユーザーの懐に飛び込む~

 『犬を飼うということ』

 です。


 しかしながら、『カクヨム』は短期的な星★でしかランキングを決定しないため、このような細く長い閲覧傾向にあるものは、評価が出来ないのです。


 新たな星が付けば、順位は上がるではないかと思われるかもしれませんが、対象が愛犬家というニッチなマーケットなので、星★を付けるべき方は既に付けて下さっており、新たな星★はそうは望めません。しかも基本はランク外なので、新しい読者の獲得も難しいという状況です。


 本話の冒頭に筆者が、エッセイに重要な傾向が評価されないと書いた、2つの中の1つが、このロングテールを評価できないというものです。


 それと対極的なのが、『あるアニメ製作スタジオの終焉について』です。


 こちらは次話でご説明しようと思います。

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