「ただ生きててくれるだけで良い」

生き物の飼育日記というと聞こえはいいですが、実はこの作者様はかなり失敗もしています。
それでもあきらめず、色々な飼育に着手する反骨魂には脱帽です。
失敗が多いということは経験も多いということ。
失敗から学び次こそはと創意工夫と努力を重ね、生き物との対話を続けています。

彼らのことを注意深く観察し、彼らのために手間をかけて環境を整え、そして見守る。
相対する生物は生を存続させることで作者様に答えます。
共通の言語がなくてもちゃんとコミュニケーションができているんです。

人間の言語しか離せない自分には、理解できない作品ではないかとお考えかもしれませんが、そこはご心配なく。
物言わぬ彼らの言葉はちゃんと作者様が翻訳してくださっています。
しかも不思議なことに、かなり切迫した状況でも笑ってしまうほど面白いんですよ。

作品に取り上げられた『彼ら』の声に、あなたも耳を傾けてみませんか。

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