Scene30 神の翼はアイスブルー

アイスランド・レイキャビク・ハットルグリムス教会


冷えた青空を従えた荘厳なフォルム

中央は時計塔で高さは70mを超える

足元が教会のエントランス

細長いその塔の尖端は十字架を掲げて宇宙そらを目指す


その塔に添うように左右に細い円柱が立ち並ぶ

塔の隣は塔よりやや低い柱

その隣はまた少し低く

10本ほどの柱で時計塔の半分ほどの低さまで

そこからは低くなる程度がゆるやかになる

円柱の高さはまるで反比例の曲線のように弧を描いて低くなる

左右対称シンメトリーの柱は両翼を広げる


いくつもの柱が美しく立ち並ぶさまはパイプオルガン


そうした柱が時計塔の左右を護衛する

遠景はまるで騎士の持つ剣の尖端


柱を階段に見立てれば

両端から上がって行って

天使達は突端の十字架で手を取りあえる


神が地上に舞い降りたときに広げた翼



アイスランド

北緯60度を超える北に位置する国土

澄んだ北国にそびえるコンクリートの翼が空を映す


夜ともなればライトアップされる

あるときは漆黒の闇に浮かぶ白銀の剣

あるときは誰そ彼たそがれどきだろうか淡い紫色の空には白亜の塔


抜けるような鮮やかな青空スカイブルー

大地を覆う雪の原スノウホワイト

この教会に畏敬を添える効果的な舞台


ここでなければこのデザインは活きない

ここでだからこそ神は翼を休められる

ここでなら天使の賛美歌は天に届く


氷の国アイスランドの神の家





【描写した場所】

 アイスランド・レイキャビク・ハットルグリムス教会


 ※参考文献

 365日 世界一周 絶景の旅   いろは出版




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