完成度の高い流麗なアクションファンタジー

第二章が終わったところ、物語はまだ続いています。
とにかく文章がうまく、リズムがいいです。だからこそあっという間に世界に入り込んでしまいます。
舞台は現代、アジアをモチーフにした架空の世界でしょうか。貴族の娘が凶賊と呼ばれるマフィアに家族の奪還を依頼して…という内容ですがとにかく面白い。それに文章を追うことが楽しく感じられるのです。登場するキャラクターも魅力的で、ミステリーの要素をちりばめながら、物語はグングンと進んでいきます。
アクションファンタジーとタイトルには書きましたが、それにおさまらない強力な独自性があります。その独自性を支える「物語を語る力」に満ちた完成度の高い小説でした。

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