第4話「思い出すニャンコの想い出」

     ☆☆☆


 同日。


 こうして日記を書いている間もなお、若干の罪悪感をもって、猫の最期が思い出される。

 あの子の目は死んでもうつろではなかったんじゃないかとか、目を閉じさせるために頬の肉とまぶたを圧したのは失敗だったのでは?

 だから葬儀屋さんは、顔を見るなり―ひどい―と、思ったかもしれなくて。

 そもそもカスミソウでせっかく覆っているのに、顔見せてくださいって、マニュアルにでも書いてあるのか? ふいに不信感が湧く。


※だからと言ってなにか起こすわけではない。

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