第3話

「はいはい、よろしく、よろしく」


「で、予定にない死の回避って具体的にはどうすれば?」


ミサ「まかせるっ」


「まかせろ!・・ってなるかっ」


「お前色々な能力使って救ってたんだろ?」


ミサ「そうだよ?」


「俺も何か能力使えるようになってたりするのか?」


ミサ「死なない体になってるよ」


「他には?」


ミサ「・・死なない体になってるよ」


「・・要するにそれだけなんだな」


ミサ「残念ながら」


ミサ「僕は人間に関与できなくなってるからね」


ミサ「だから口出すしかできないよ」


「なんだそれ?ま、いないよりマシか・・」


ミサ「どうせもともと特殊な能力なんてもってないんだから」


ミサ「考えたって仕方ない」


ミサ「出たとこ勝負でがんばってみよー」


「楽観的な・・」


「なんかどっちが手伝ってるのかわかんなくなってきたな」


ミサ「どっちでもないさー、お互いのために協力する関係だ」


「そもそもお前のせいだけどな」


ミサ「細かいことは言いっこなし」


ミサ「とりあえず君と僕、二人でがんばるしかないのだ」


ミサ「能力的には二人合わせて0.3天使くらいしかないけどね♡」


(不安しかないな・・)


ミサ「っと、来ましたーーー」


(ちょっとびっくりした・・)


ミサ「1件入りましたーーー」


「???」


ミサ「助けに行くよー」


「あぁ、そういうことか」


「もっと言い方変えてくれない?」


ミサ「そんなことはどうでもいい。僕につかまって」


(ふざけた言い方だけど真剣な様子は伝わるな・・)


「これでいいか?」


ミサ「あいな!近くまでは一瞬だからね!」


ミサ「行くよ!」




「ここはさっきのビルの近く・・」


「本当に一瞬で移動したのか?」


ミサ「そうだよ!一刻を争う事態だからね!」


ミサ「近くに何か変わった様子はない!?」


「お、おう」


(もう何がなんだか訳がわからん)


「特に何もなさそうだが・・」


(察知する能力って場所はざっくりなのか・・?)


ミサ「ちょっと待って」


ミサ「・・・」


ミサ「もう少しだけ北だっ!行こう!」


「ちょ・・お前わかるんなら初めからそこに移動しろよ!」


「結局走るのかよ」


ミサ「何してるの!?早く飛んで!」


「え!?俺飛べるようになってるのか!?」


ミサ「・・・」


ミサ「・・無理だね・・」


「お前のそういうとこ、嫌」


ミサ「とりあえず探しながら飛ぶからつかまって!」


「はいよっ・・と」


ミサ「ちゃんと周り見といてよ!」


「お前にそんなこと言われたくないわ」


(今までよく一人でやってたな・・)


「おい、あそこ!!」


「銀行から人が逃げるように出てきてないか!?」


ミサ「そこだ!」


ミサ「このまま入るよ!」

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