第4話「馬鹿ね」わたくしって馬鹿よね…。

もと自衛官が描いた漫画「GATE-自衛隊、彼の地で斯く戦えり」という物がある。


少年少女が好きそうなコスチュームを着たエルフやら、魔法使いやら獣人(亜人)やら、皇女やら皇太子やら皇帝やらが出てきて、自衛隊と共に、あるいは対立して戦う。


わたくしは以前、大学の芸術祭で自衛官募集のポスターにGATEのアニメ絵が使われているのを見た。


自衛官にいろいろ聞いたりした。

それこそくだらないことから、戦争自体のことまで。


彼らは「自分で決めたことですから」と言って、戦争を拒むことはしない。


国の機関であり、国という肉体の一部分だからだ。


自衛隊が軍隊となる日が来る。

事実、日本唯一の武力なのだから、軍であると言ってはばからない人もいる。


自衛隊を嫌いな人は「殺しにいくんだ」とさげすむ。

が、彼らは「守りに行く」「専守防衛」と言い切る。


専守防衛では済まなくなる。


「GATE」なぜ今自衛隊なのか?

そしてTPPでアニメを売って利益を上げてどうするのか?


答えは「戦争をしたい」である。


「ガールズ・パンツァー」「艦隊これくしょん」などでも、かわいい女の子が戦争をやって、気持ちよさそうな入浴シーンもあって、スポーツ感覚で戦いを促進する内容になっている。

「機動戦士ガンダム~鉄血のオルフェンズ~」のほうがましだが、その悲哀にカタルシスを覚えて「オレは戦争へ行く!」などと青少年に決意させては困る。


「Fate~Zero~」が、昔の英雄たちを召喚して戦わせる、という安全志向になっててほっとする。


アニメと現実は違うんだからね?

下手に自己投影なんかしたらもう、殺戮マシーンになってしまうからね?


そりゃあ、戦争で百万人殺せば英雄と昔は言ったけど。

その中に無力な女子供まで含まれているとしたら?


シナリオの世界では女子供、小動物を虐げるのは悪なので、英雄は悪の権化と言うことになる。


戦争になったら必ず英雄が必要とされる。

それこそ「守る」ため「やりかえすため」大義名分はいくらでもある。総括すれば「勝つ」ためだ。


勝たねば、国が滅びる? 勝ったところで失われた命は戻らない。じゃあドローンや無人機を縦横無尽に活用する?


馬鹿ね。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る