われても末に 逢はむとぞ思ふ

 瀬をはやみ 岩にせかるる 滝川の われても末に 逢はむとぞ思ふ

 川の流れが速いので、岩にせき止められる急流がふたつに分かれても,、いずれはひとつの流れとなるように、今は離れてもいつかまた逢えると思っている。

 小倉百人一首の恋の歌です。この物語のふたりはまさにこの歌のよう。愛は時を超えて永遠に、なんて言葉が本当でありますようにと願ってしまいます。

 モーツァルトのソナタが切なく響きます。まるで本当に聞こえてくるよう。心で泣きました。その涙は私の心に沁み込んで豊かな土壌となることでしょう。心が栄養不足の方におススメの清く純粋な物語です。

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