第14話 ショッピングモールその1


 白く巨大なショッピングモールに到着すると、風子は何がそんなに楽しいのか手を伸ばしクルクルと回る。

 僕と兎莉はその光景を微笑ましく眺めた。

 ふとショッピングモールの前にあるピンクのポールを見ると、そこに腰かけるお婆さんが僕たちを見て微笑んでいた。

 きっとそんなお婆さんを遠くの誰かが眺めていて……そんなことはない。

 何故お婆さんがそのような眼差しを向けているのかは分からなかった。

 日差しが相まって体感の気温はどんどん上昇していき、そろそろ辛抱堪らないと僕の皮膚が必死に汗を吹き出し訴えている。

 僕たちは夜中蛍光灯に吸い寄せられる虫の様にクーラーの聞いていそうな店内に入る。

 中は予想通りクーラーがガンガンに効いていて少し肌寒いぐらい。風邪をひかないか心配だ。

 兎莉もそのことを感じているようで、自身の二の腕を掴むようにして胸の下あたりで組み、寒そうにしていた。兎莉がそのようなポーズをとると胸のラインが強調されて、対象年齢を上げる要因になりかねないので勘弁してほしい。

 僕は無自覚の内に、遠まわしに澄のことを貶してしまい悪いとは思ったが、事実だしと自分を正当化して思考を止めた。

 風子はショッピングモールに入ると途端に足を止め、三階まで吹き抜けになっているためここからでも見えるガラス張りの天井を眺めていた。複雑な模様を描くガラスが外界の日差しを屈折させキラキラと輝く。

 

「すごいです……風子、こんなに大きな建物初めてなのですよ!」

「確かに大きいよね。僕らの町にはこんなの作れない」

「颯太くん、全く嫌味っぽいこと言わないの。…………私たちの町にもいいところはあるでしょ?」


 兎莉はたしなめるような声で僕らの町を擁護する。確かに悪い場所ではないけど、こんな大きなショッピングモールは無いし、便利ではないのは明らかだ。

 僕は兎莉に「例えば?」と問うと、いつものように、ええっとと繰り返し悩む仕草をして口を開いた。


「白結第一があること……?」

「何で疑問形なんだよ。それは理由としてどうなんだ……?」

「ええっと、じゃあ温泉部があること」

「それも同じようなことだ」

「えっ…………でも! 本当に私はそう思ってるんだよ? 温泉部の皆がいるから楽しいって思えるし…………特に颯太くんがいなかったらなんて考えたら、私生きて…………じゃなくって、絶対楽しく過ごせてないと思うの」


 あわあわと慌てながら兎莉が弁解する。何気なく僕に対してとんでもなく依存しているように聞こえたが、きっとそれは気のせいでは無いと思う。

 兎莉は友達が少ない。教室でも僕と澄、たまに昌平の温泉部メンバーばかりと話をしている。これは高校デビューに失敗して浮いているとかそう言うことではない。なんせ小学校中学校の頃からこうだったのだから。引っ込み思案で社交的でないのが問題でクラスの皆と仲良くなってはいない。今頃性格直せと言うのはあまりに酷だと思うが、これから社会に出るとなった時に少しは僕ら以外の人とも話せれば良い……と思ったが兎莉は風子とは喋れている。風子が話しやすいってのもあるだろうけど、兎莉も少しは社交的になっているのかもしれない。

 兎莉はひとしきり言いたいことを言い終えると黙り込んでしまった。なんとなく気まずい空気が流れた。

 しばしの沈黙を風子が能天気な声が打ち破る。


「ふう! 全く、そう言うお熱い話は二人っきりの時に話して欲しいのです。先輩たちはカップルなのですか~?」


 風子が無垢な笑顔でそう問いかける。彼女は話しかけやすいからコミュニケーション能力全快だと思っていたが、あまり空気とかそう言うものが読めないのかもしれない。いや、空気が読めずにズカズカ話を切り出していくからこそコミュニケーション能力が高い……ってそんなことは今はどうでも良い。僕はあまりにいきなりのことで目を見開いてしまった。隣を見ると兎莉は額にとんでもなく大粒の汗をかき、視線を落としていた。


「カップルじゃないよ。兎莉も困ってるし空気は読もうね、風子ちゃん」

「あ、もしかしてセンパイちょっと怒ってるですか?」

「ちょっとね」

「なんと! 適当に言ってみただけだけど、あながち間違ってなかったのかもです……」


 風子が何か意味深にぶつぶつと呟く。たぶん僕が兎莉のことを好きだとかなんだとか考えているのだろう。風子の言葉を借りるなら『あながち間違っていない』。逆に考えて、嫌いな理由が無い。兎莉は僕のことを親しく思ってくれているだろうし、長い付き合いなのだ。嫌いだったらここまで長く友達やっていないというものだ。

 風子が次に兎莉に話しを振る。


「兎莉センパイはセンパイのこと嫌いですかです?」

「…………嫌いじゃないよ?」


 困った顔をして兎莉がそう言った。風子はこの返答を想定していたのか、にやりと笑うとすぐに質問の内容を変えてづけづけと再び問う。


「じゃあ、好きですか?」

「……………………風子ちゃん、冗談でもそんなこと言わないで」


 兎莉は俯き冷たい声でそう返す。普段聞きなれない彼女のそんな声音に風子、いや僕までも目を丸くする。

 兎莉は僕らの反応を見て一瞬顔を引きつらせ、つかつかとショッピングモールの奥へと進んで行ってしまった。

 隣で「もしかして、風子やってしまったです!?」と慌て冷や汗をかいている風子はさておき、兎莉が怒った姿を見るのは本当に久しぶりだった。久しぶり……だと思う。何か頭に引っかかることがあるが思い出そうにも思い出せない。寧ろかなり昔、小学生の時にプールで兎莉を無理やり飛び込みさせて(僕は兎莉を抱いて飛び込んだ)怒られたことは鮮明に覚えているというのは奇妙なものだ。たぶん最近兎莉が怒ったのは大したことなかった、または僕に対して怒ったわけじゃなかったとかだろう。だから記憶に残ることなく、思い出せない。いや、でも……

 そうこうしているうちに、僕たちは兎莉の後ろ姿を見失ってしまう。何故兎莉が怒ったのか、その謎については今は置いておこう。


「ヤバいのですよ~!!」


 それよりもまず目前の問題――慌てる風子を宥めることの方が先決そうだ。


  *


「ありがとうございましたー!」


 店内の薄暗く静謐な雰囲気とは真逆で場違いな店員の挨拶が響く。

 その声に背を押され、珍しく訪れた常連客が扉に備えつけられたカランカランと乾いた音を出すベルを鳴らし、店を出た。

 冷房の効いた店内から出たため、額から突然吹き出る汗を少女が上着の襟下で拭う。必然的に少女の上着は捲り上げられ、純白の白い肌が露わになった。


「辻先輩。はしたないですよ。そんなことをしていたら、隣のお猿さんが発情してしまいます」

「あっ……そうだね。気付かなかったよ~! ありがと、スミスミ! そして昌平は死ねっ!」

「俺見てな…………ぶべらっ!!」


 綾菜は喋りながら空中で体を一回転させ回し蹴りを昌平の尻へとお見舞いする。いわれのない暴力が昌平を襲った。

 温泉部の部員たち――浅間澄、辻綾菜、山崎昌平は本日の目的である部の備品を買いに颯太たちと別れて少し離れた学習用用品店に来ていた。主に学校で扱う備品を扱うお店である。中々に珍しいお店であり、県内から同じように学校の備品を買いに来る客が集中するのだが、そもそもそのような客の数はたかが知れている。結果として綾菜たちが来るたび、あの静まり返った店内だということだ。

 ジジジと五月蠅い蝉の鳴き声に囲まれつつ一行は颯太たちのいるショッピングモールへと向かう。空間は殺人的な日差しと蝉と綾菜の鼻歌だけで構成されていた。


「ふんふ、ふんふ、ふん~ふんふふんふふふふ~」

「辻先輩、またその曲ですか。最近のブームか何かですか?」


 歩きながら澄は右隣を大股で歩く綾菜に問う。すぐに鼻歌を止めると綾菜はわざとらしくにやついた。


「ふっふっふ! 気付いてしまったようだね、スミスミ。そうだね、私は今この曲がブームもブーム、超ブームだよ~!」

「は、はあ……」

「正確には曲じゃなくって、歌詞が気に入っているんだけどね。『幸せは歩いてこないだから歩いてゆくんだね』幸せは自分から行動してつかみ取ろうって、全く私好みなやつだよこいつは」


 一本取られた!と言うように綾菜は右手で額をペシッと小さく叩いた。その姿を見て少し後ろを歩いていた昌平が先程買った備品の入った荷物を持ち直し口を開く。


「本当にそうっすか? 先輩いっつも幸せそうっすからそんなイメージないなー」

「失敬な! 確かにいつでも私はいつでもハイテンションで幸せオーラマックスだけど、意外にも努力をしているのだよ!」

「例えば……どんなんすか?」

「そうだね……私は何が起きても楽しい気持ちでいるようにしてます、昌平殿!」


 綾菜はクルリと回って昌平に敬礼する。無駄にクオリティの高い敬礼に昌平はクスリと笑う。


「なんすかそのポーズ。まあ、先輩ぽいっすね」

「何か馬鹿にしてないか? まあいいや。幸せ――私の場合は楽しいことだけど、楽しいことを自分から掴みに行くような例……そうだ! もっと分かりやすくて現実的な話をするとほら、あれ」

「…………あれ?」


 昌平は首を傾げる。澄も同様に綾菜のさす『あれ』とは何なのかについて疑問を持っているようだ。なんせ綾菜は『あれ』と言いつつ指で何かを指しているわけでは無いのだ。


「だからあれだよ! 今月末のあれ!」

「先輩と関係があって今月末…………まさか先輩の生」

「昌平、それ違うし、それ以上言ったらぶっ飛ばしちゃうぞ」

「痛たたたた!! もうすでにぶっ飛ばしてますよ!!」


 綾菜は猫なで声でそう言いながら、昌平に自慢のコブラツイストをかける。完全に決まったそれから昌平は抜け出すことが出来ず悶えた。

 話がそれ始めたのを感じ、澄がコホンと咳ばらいをした。


「今月末と言うと選挙ですか? 生徒会選挙」

「うーん……確かに次の生徒会選挙は月末だったね! でも、そうじゃなくって」

「はい! 俺分かったぜ!」

「おお!よろしい昌平君、言ってみたまえ!」


 澄と話し始めて技を抜けた昌平は調子づいた様子で挙手した。


「先輩が言いたいのは『球技祭』っすよね! 月末の!」

「正解、正解、大正解だよ~! 正解者の昌平君にはコブラツイストの贈呈を……」

「それは遠慮しておきます」


 昌平は辛辣な表情で綾菜の提案を断った。そもそもコブラツイストは贈呈品ではないが気にしてはならない。


「なるほど球技祭ですか。それが先輩と何が関係あるのですか?」

「あれ? スミスミ知らないの? 物知りだから知ってると思ってたのに」


 綾菜は意外そうな顔を澄に向ける。そしてニヤリと笑みを浮かべると少し上機嫌な様子で話を続けた。


「と言うことは、誰も知らないようだね! この私、生徒会長であり温泉部部長であり何でも出来ちゃうスーパーウーマンであり才知優れた天才であり絶世の美女であり世界一の美少女であり……」

「先輩長いっす」


 綾菜がドヤ顔で語り始めると、見かねた昌平が冷静に突っ込みを入れる。昌平は普段綾菜と同じボケのポジションであるが、綾菜のボケ力には敵わず突っ込みをしなければならない身体になってしまうのだ。

 気持ちよく語っていた綾菜は不機嫌そうにため息をついた。


「仕方ないなあ。結論だけ話すと手短になってしまうけど、球技祭――あれは私が作ったものなんだよ!」

「先輩が作った……ってことは今までは無かったということっすか?」

「うん。正確には作ったというより、復活させたが正しいかな」


 綾菜は顎に手を当て、うんうんと頷く。昌平は綾菜のその言葉に疑問を感じ「復活……?」と首を傾げていた。


「そう復活。実は球技祭はここ何年か開催されてなかったんだよね」

「そうだったんすか。でも、俺たちが高校入った時にはあったっすよ」

「昌平話聞いてた? 去年はそりゃあ球技祭あったよ。だって私が生徒会長だったから!」

「あ、そうだった」


 とぼけた顔で昌平はそう言った。


「と言うことは、辻先輩が高校に入った時には球技祭は無かったということですか?」

「まあ、そう言うことになるね。 それで、私が一年生にしてこの完璧な美貌で生徒会長を勝ち取り伝統だった球技祭を復活させた、と言うことなのだ~! もっと私を崇め奉れ~!」


 両手を天に突き出し綾菜は神になった。なってない。しかし、偶然にも暑さのせいで吹き出た汗が飛び煌めき、神々しさを纏っていた。昌平はおお!と感嘆の拍手を送る。


「……皆は去年の球技祭は面白かった?」

「そりゃあもう面白かったっすよ! 学年違う人とスポーツ出来るのはやっぱり燃えるっすよね」

「だよね~私もすっごく楽しかった! 今年も出る競技全部圧勝するからそこんところヨロシク~!」

「大会荒らしみたいなセリフになってますよ、先輩」


 無邪気に今年の球技祭を荒らす宣言をする生徒会長を澄はすかさず止める。昌平は今から球技祭が待ちきれなくなったのかその場で足踏みを始めた。落ち着きがなくなった昌平に対し澄は「持っている備品が壊れます。二度目は昌平さんのお小遣いから買うことになりますよ」と死の囁き。昌平は死んだ、もとい大人しくなった。


「楽しんでくれる人がいて良かったよ。ほら、楽しいことは自分から作りに行くものだってなんとなく信憑性があると思わない? ねえ、スミスミ?」


 しっかりと澄を見据えて綾菜はそう言った。澄はドキリと一瞬目を見開き、頬をわずかに綻ばせると深く頷き同意した。


「そうですわね。先程の歌詞は中々的を得ているように思えます」

「でしょ~! と言うわけだから……」


 綾菜は身を翻し、慎重に先程買った備品の箱を持つ昌平に向き合う。きょとんとした顔をした昌平だったが、嫌な予感だけは感じているようで後ろに半歩後ずさりした。

 綾菜はしょっていた肩掛けカバンを両手に持つと、片膝をつく。


「暑くて暑くて仕方ないんだよね! 私の幸せのために、鞄を持ってくれたりしないかな!?」

「勘弁してくれー!!!!」


 昌平の叫びは蝉の鳴き声に吸い込まれた。


  *


 効きに効いた冷房に体が馴染むころには僕は何とか風子を宥めることに成功した。落ち着いて一段落したところで僕たちはエレベーター前の椅子に腰かけて自動販売機で買った飲み物を飲んでいる。インテリアフロアの近くだったため腰かける木製の長椅子はエレベーターを降りてすぐ右隣りにあるお店で売っているものらしい。

 キャップを捻り、お茶を一飲みする。どこにでも売っているような普通のお茶は体にしみわたり、僕の心を落ち着かせた。やはり『いつも通り』というものは落ち着くものなんだな。いつも通りじゃない、風子と二人きりと言う状況は知らず知らずのうちにストレスを感じているのか喉は乾き、余計にお茶が美味しく感じた。

 しばらくお互い無言で飲み物を飲んでいると風子が急に立ち上がり体を左右に揺らし始めた。不思議な踊り。なんだかMPが吸い取られそうな感じだ。


「センパイ…………」


 風子は両手を長椅子につき、頬をほのかに色付けて瞳を湿らせて上目遣いでそう言った。風子の急接近で不意を突かれた僕は思わず立ち上がってしまう。その結果、上から風子の胸元を覗き込むような位置関係になってしまい……って、僕は何も見てない!白のワンピースの中に見えた黄色の何かが何なのかなんて知らない!と言うか何をしているんだ風子は!?風子の表情からは『発情』しているようにも見て取れる。しかし何故だ?女の子って大きなショッピングモールに来ると発情する習性でもあるの!?いや、兎莉はそんなこと無かったし……

 自分で言うのもなんだが僕がこんな感じに馬鹿なことを考えていると、風子はさらに近付き薄いピンクの小さな口を耳元に寄せる。


「トイレってどこにあるのですか……」

「えっ?」

「だからトイレなのですよ……」

「あ、ああ! なるほど! トイレでその……処理を?」

「処理……? センパイ変なこと考えてませんかです?」


 耳元から体を引くと、風子は赤くなりながら僕を不信の目で見ていた。センパイは変なこと考えていました、すいません。きっと飲み物を飲んでトイレに行きたくなったんだろう。風子も僕と同じくお茶を飲んでいた。お茶には利尿作用があるって聞いたことあるしきっとそれだ。

 しかし、風子の行動の真意を――そもそも僕が曲解していただけだが、知ったところで風子をトイレにまで案内することになった。同じ階の一番近いトイレに案内する。

 僕も風子の話を聞いているうちにトイレに行きたくなったためついでに行っておいた。中に入るとトイレの数が非常に多いことに気付く。僕の地元の一番大きなスーパーはこんなにたくさんトイレを備えていない。地元とここでは街の発展度合いが全然違う。きっと発展度合いが高まる程高くなる、という『都会力』が高まったためトイレの数が増えたんだと思う。全く、トイレでこの街と僕の地元の優劣を感じてしまうなんて悲しい限りだ。しかし、ここより発展している場所…………首都、東京に『都会力』を付けるとしたらどうなるだろう。53万どころの騒ぎじゃないぞ。と言うことは、必然的にトイレの数も増えて行って……東京の土地の大半はトイレなのではないか?東京も大したことないな。

 僕がトイレから出ると、勿論風子はまだ出ていなかった。大きなショッピングモールに来ると女の子は発情する、これは間違いだ。だけどこっちはハッキリしているんだった。いつだって女の子のトイレは長い。

 僕は一人そんなことを考えながら待ち時間を潰すのだった。


  *


「あっ………んっ…………!ふぅ…………」


 少女は誰に聞かれること無く、甘い声を洩らした。

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