CONFIDENTIAL TALK
「・・・解りました。では我々の敵は会長の持つその本を手に入れたがっている。そういうことなんですね?」
「恐らくそうに違いない。だがこの『化学の結婚』自体は、現在でも一般書籍として流通しており、世界中の誰でも手に入れることが可能だ。」
会長がなんとも残念なお知らせを教えてくれた。
「そうなんだ?なーんだつまんないの。」
ROXYがあからさまに文句を言う。
しかもタメ口、子供かまったくぅ!
「だが、この初版本に限っては特殊インクで描かれた挿絵、符牒に隠された暗号文など、書そのものに様々な仕掛けが施されているのだよ。」
「いよいよ面白くなってきましたね!それで、あたし達に何をしろと仰るんですか?」
きっとあたしは眼を爛々と輝かせていたに違いない。
会長は思惑通りとばかりにニヤリと微笑を浮かべて話を続けた。
「君達には敵に奪われるよりも先に、残りの二冊の初版本を手に入れ、この秘密と謎に包まれた薔薇十字団と創始者であるクリスチャン・ローゼンクロイツの全貌を解明して貰いたい。」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます