お家に帰りなよ



もう君にあげられるモノは 何もないから

そろそろお家に帰りなよ


花が枯れたように

愛の言葉を押し花にしても

何も代わり映えはしないから


もう君にあげられるモノは 何もないから

そろそろお家に帰りなよ


シンセサイズな愛情で

切り貼りしてもそこには誰もいない


もう君にあげられるモノは 何もないから

そろそろお家に帰りなよ


螺子を回して

時計が時を刻むことすら全自動

秒針が刻むウソにすがっても

願っても 叶わない


もう君にあげられるモノは 何もないから

そろそろお家に帰りなよ


空白よりも空虚

残骸かき集める度に 有害撒き散らして

空気なくして廃墟

もう何もないのに

立ち続けるアナタが 羽ばたかず

裸足のままで 剥き出しで 


もう君にあげられるモノは 何もないから

笑わないで 構わないで 願わないで

その手をのばさないで


もう君にあげられるモノは 何もないから

そろそろお家に帰りなよ


揺らぐから 歪むから

そんな目で見ないで

微笑まないで


もう君にあげられるモノは 何もないから

そろそろお家に帰りなよ

そんな後ろ姿見ながら


「アイシテル」を


色を失くしたナミダで呟けるオトナなのです。


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