陽だまりの猫のように、するりと来て私のペースをかき乱してくる『君』

 日々の仕事に慣れつつも、日常を楽しんでいる私を主軸に物語は進みます。
 雑務を気軽に振ってくる同期、別部署にいる頼りになる先輩、おしゃれなカフェの店長。
 少し気が多いけど、誰と付き合うでもなく些細なやり取りを楽しむ私の部屋に勝手知ったる感じで入り込んでくるのは、弟の友人。
 ごはんをたかったり、部屋で我が物顔でくつろいだり――――
 そんな彼は私に隠していることがあった。

 お互いを気遣い合う距離感と、私の心情の描写に注目です。

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