死にぞこないの譜

筑前助広

登場人物

◆登場人物


佐野甚兵衛:殺しを生業とする始末屋だったが、今は隠居して隠遁している老武士。元は植山甚蔵と名乗る怡土藩士で、政争の道具にされ脱藩した。抜刀術の達人。渾名は「夜鴉」。


長右衛門:松牧を預かるやくざの親分。小兵で目が細く、福耳。若い割に腰が低く、民衆から慕われている。渾名は「弥勒の長右衛門」。


寅七:長右衛門の実弟。兄に似ず、筋骨逞しい。


門神:笹川村に居つき、暴虐の限りを尽くす謎の浪人。本名を含め素性は全くの不明だが、凄腕の使い手。


犬:屯倉山を縄張りとする、白く大きな犬。甚兵衛に懐いている。

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