第25話 やっぱり顔が命。

 「早いとこ顔くっ付けろよ。なんか、骸骨みたいで怖いんだけど」

 「問い合わせたところ、専門の職人の手が止まっているらしいです」

 「専門の職人? 巨大ロボットのデザイナーか」

 「いえ、実際に制作するので、日本一の仏像の彫り師に任せているとのこです」


 「その彫り師がなんだって、手を止めているわけ?」

 「この手の巨像はやっぱり顔が命なので、自分の納得がいくイメージが浮かぶまで、作業を進めるわけにはいかないとのことらしいです」

 「だぁ~! 世界の危機だってのに、んな、悠長なこと言ってんじゃねえよ!」

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