第2話 聖地

ミカド!


それは格闘ゲーマーなら知らぬ者はなく、海外のゲーマーからも聖地扱いされる超有名ゲームセンター。


そのミカドで、自分が今メインでやっている「ギルティギア」というゲームの初級者大会があると聞き、それなら腕試しに行こうかなーと思ってみたものの、自分は正直なところ、怖じ気づいていた。


「その……ちょいと心配なんじゃ。いや……『大会』のことはもちろんだが、わしは実はミカドという店は初めてなんだ。ミカドという店は格ゲー廃人とか修羅ばかりいて煽られたり初心者狩りにすぐにボコられそうなイメージがある」


しかし、そんな話を聞いてくれた後輩(格ゲー上級者)が


「フフフ。それはゆがんだ情報です。心配ないです。みんな……素朴な常連のいい店です……私が保証しますよ……。さあ! 高田馬場です。出発しましょう」


とアブドルさん(仮名)的な優しさで連れてってくれたので、行ってきた。


結論から言うと大会は全敗だったけど、かなり刺激になったし何より超楽しかった。もちろん勉強にもなった。と、良いこと尽くしだった。


大会参加者のみなさんは初級者といえど、ゲーセンの大会に出るという『覚悟』の持ち主。それ故にきつい連携とかコンボとかをバシバシ決めてくるわけで、ついプレッシャーに負けて攻めが単調になったりしてしまったかな、という反省はある。やはり大会に魔物はいる。

しかし、相手もそのプレッシャーはあるハズで、やはり練習量の差かなーとも思うし、ならそこは練習量で埋められるハズ、という希望にも繋がった。


あとゲーセンって、上手い人がたくさんプレイしていて良いね。当然のことかもだけど。

自分が使っているのは、スタンダードな性能の「カイ」というキャラクターだけど、同じキャラを使っている上位ランカーもたくさんいて、対戦で強い技、状況判断の仕方とか大いに勉強になった(すぐ実践できるかどうかは別)。


そんな大会参加自体が楽しかったうえに、ミカドの大会システム自体も凄くよくできてるなーとも関心した。


ゲーム自体のシステムである『段位』を使った実力別のマッチングがされているのはもちろん、初級者大会でもニコ生の配信があって店員さんが実況・アドバイスをしてくれる充実ぶり。

最初は「対戦中にそんなこと言われても対応できないよー」と思ってたけど、後で「これは『あとでタイムシフトで見返して復習してね』ということでは……!」という『気付き』があった(ドヤ顔)。


同時開催の中級者大会もすごく関心する仕様のチーム戦だったけど、これは自分が中級者大会に出られるようになったら改めて解説します!


大会では負け続けたけど、その後の通常対戦で10戦目にして初めて初勝利をすることができ、それもかなり嬉しかった。

心なしかカイの「ソル……私の勝ちだ!」という勝利台詞の響きも、いつもとは違って聞こえたような気がした。



そんな訳で、かなりギルティ充をした一日。帰宅後も、そんな話をIRCチャットでゲーム仲間と話してたら、昔「ギルティギア」遊んでいたという仲間たちとネット対戦をすることになり、そのまま深夜まで盛り上がったというお話。


次は大会1勝を目標に、がんばって行こうと思う。


あ、もちろんミカドで煽られたり初心者狩りにボコられたりとは一切なかったです。そもそも、対戦台も段位別に推奨台が分かれてるくらいなので。ここも感動したなー。


と、大会を経て大きく成長(自称)した自分だったが、一方新たな悩みもあった……。

次回「筋肉」。

――に、続くかも!








(自分用メモ:ここまで書くのに30分)

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る