女性会社員の孤独のジャンクフード・グルメ…と謎の妖精さん

作者さまの紹介文どおりの「ジャンクフードを食べていると妖精さんが現れる」物語です。なんとも不思議な発想に虚をつかれながら読み進めるのですが、いくら読み進めても、妖精さんの存在についての説明はありません。主人公はただ妖精さんを受け入れ、ジャンクフードを楽しむ。思うに、ジャンクフードを食べているときというのは、大げさに言えば自傷的な快楽を味わっているのかもしれません。妖精さんは主人公以外には見えているのでしょうか。わかりません。ですが、ジャンクフードの内包する孤独を妖精さんが和らげてくれているような気もするのです。
見どころはジャンクフードのおいしそうな描写です。現代人なら誰でも味わったことのある、あの背徳的なおいしさ…。ポテトチップをつまみながら読むのがよろしいかと存じます。

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