第11話 怒りと戸惑いと。


薄い桃色の花びらが音もなくひらひらと舞う。。。


だって、一矢様はきっとわたしをからかっているだけ。。。


憂は、優紀に、今日のことは絶対に黙っていよう、と決めていた。


一矢様のような人が、わたしを本気で好きなわけがないわ。。。


一矢はどんな女子からも人気があって。。。いつもいつも、女の子に囲まれていて。。。。


誰にでも同じように優しく紳士で。。。当たりも柔らかで。。。


背も高く、頭も良く、スポーツも出来て、優等生で、人気があって。。。。明るく親切で。。。


そんな非の打ち所がない人。。。でも。。。やっぱり好きになれないわ。。。


憂は、さっきの一矢のしたことが、とても卑怯に思えて、嫌い。。。と、こころの中でつぶやいた。


それに。。。もしもわたしが。。。一矢様と付き合ったりしたら。。。。


他の女子の嫉妬で、どうなるかわからない。。。。

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